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 ある日、ディナオーディオの代理店の方から次のような電話を頂きました。

 『ローゼンクランツのケーブルを聴いてみたいというお店さんがあるんですが、

 あとのフォローをお願い出来ませんか?』。

 茨城県の”クアンタム”というカーオーディオのお店です。

 早速、電話をしてみました。


 『ローゼンクランツのケーブルは、パイオニアの新製品発表会や勉強会の時に使われているので以前から関心を持っていました』。また、あるお客さんから使ってみたいという要望も重なって今回のきっかけとなったみたいです。このようにローゼンクランツの事については、よく知って下さっていたので話は楽に進みました。

 そうです、3年ほど前に飯田明さんの紹介でパイオニアに一式納めさせて頂いたのです。飯田さんはローゼンクランツのケーブルにゾッコンでして、彼のスタジオである扇城のリファレンスとしても活躍しております。

 「ちょうどケーブルについてはすべてを一新すべく開発を進めていたところでしたので、1ヶ月以内には形が出来るでしょうから、どうせなら、それが出来上がってから実際にお持ちして聴いて頂くというので如何でしょうか?」。

 具体的にはケーブルの一番外側を取り巻くローゼンクランツのオリジナルネットを開発中だったのです。ネットの網目パターンを確認する為に試作した5mほどの物で、スピーカーケーブルを作って既に何日間かではありますがテスト中でした。一発目から予想をはるかに上回る音がしておりましたので、確かな感触はもう既に得ていました。

 そうこうしている間に注文していた2,000mのうちの1/5ほどが出来上がってきたので、更に試作品を2種類作りました。それと同時にピンケーブル用のネットも出来てきましたので、1本だけですがカーオーディオ用をにらんでの構造設計で作りました。

 お電話を頂いてから2週間後位でしたでしょうか、それを持ってお伺いし聴いて頂くこととなりました。到着するやその立派な店構えにはビックリしました。見るからに魅力のあるお店です。名刺交換を済ませ色々と話をお伺いするうちに、相当の拘りと勉強熱心な方である事が判明しました。


 『目の前にありますこのアルファー147GTですが、うちがインストールしたパイオニアさんのデモカーなんです』。

 『実はケーブルの長さを「カイザー寸法」で裁断して組み上げているんです・・・』。


 『もちろん、その音の効果は既に確認済みです』。

 泣かせるような事を言ってくれるではありませんか。

 『このパンフレットのメーカーさんも既に105センチで売ってあります』。

 『もちろんパイオニアも「カイザー寸法」で作り発売していますよ!』。

 「へぇ〜、知らないところでこんな風に浸透しているんだ・・・!」。

 音を聴けば当然の事かもしれませんが、

 私は感慨深さと共に驚きを隠せませんでした。


 話もそこそこに、『新しいケーブルの音を早く聴かせて欲しい』とおっしゃるので、ディナのスピーカーで組んだホームオーディオのシステムで聴いていただく事にしました。現在結線してあるのは米国製の有名ブランドW.Wです。その中でも特に上級機です。でも如何でしょう?!、つなぎ変えた瞬間に冷酷といってもいいぐらいな音の違いを見せつけたのです。価格にすれば当社の物は1/5〜1/10位になるはずです。

 「フッ、フッ、フッ・・・、してやったりはこの性能かな!」。

 この音を聴いたとたんに心は決まったみたいでした。

 『是非ローゼンクランツのケーブルを売りたい!』。

 その一言が、私の心も同時にカーオーディオの世界に参入しようと決めた瞬間でもありました。


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