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一関サウンドフリークスでのデモンストレーション



 途中阿武隈高原あたりでは吹雪いていましたが、何とか無事に一関まで着きました。イベントまで少し時間がありましたので、早速BMWのデモカーの音を聞かせてもらう事にします。なるほど、早く聞きに来いと言うだけのことはあって、大変素性の良い鳴り方をしております。「きちんと仕上げたらこの先どこまで良くなるのだろう」と楽しみに満ちた音です。

 今、私に出来る事だけをしておこうと思い、全てのスピーカーユニットのエネルギーの方向合わせと、ネジの適材適所を決めて加速度組み立てを施してみました。狭い車室空間という環境が故に、いつもよりその効果を一層強く感じました。どこを見回しても耳のぐるりはガラスで覆われています。ですから、一般の部屋の中で聞くより、音の反射や回り込みの波動パターンが、より一層、厳しく正しいものを求められるようです。言い換えますとカーオーディオの場合、インストールの腕の差が顕著に出るという事です。

 そんな話をしているうちに、三々五々にお客さんが集まり、リトル佐藤さんの人柄を物語るように、皆さん顔馴染みなのでしょう、和気あいあいと本当に楽しそうです。その中には、雪道の中、青森や秋田から来られたという方もいらっしゃいました。

 先ずは、皆さんに今加速度組み立てをしたばかりの、BMWのローゼンクランツサウンドを一人ひとり順番に体験して貰います。車から出て来る時の顔が皆さん満足感で一杯です。
 
 『何も言葉が出ない!』。

 『本当に言うことありません!』。

 
 「それでは、これから本日のメインイベントに入ります」。

 「ただ今より、お客さんの車を使って、

 加速度組み立ての実演を目の前でやってみたいと思います」。

 「もちろん特別に無料でやります」。

 「さて、どの車を使って実験しましょうか?」。

 その時私の目に留まったのは、アウディーTTクーペです。これは、サウンドフリークスさんのデモカーをそのまま譲り受けたもので、コンテストにおいても、音が良いと評判だったそうです。

 加速度組み立てといっても目に見える事といったら、スピーカーの取り付けの角度を変え、あちらのネジをこちらに持って来るといった位ですから、普通の人から見れば無駄な事にしか見えないはずです。


 「さぁ〜、出来ましたよ!」。

 「皆さん順番に聞いてみて下さい」。

 加速度組み立てをする前の音は、もちろん直前に聞いて貰っています。従いまして、処置前と処置後の音が目の前で確認出来る方法です。その音のあまりもの違いように、皆さん開いた口がふさがらないみたいです。
 
 これによって、私の虜となった皆さんは、今回のRGBケーブルに関心が移り、店内のオーディオボードに繋いでは聴き、繋いでは聴きで大賑わいでした。私は旅の疲れが出てきたので、隣の部屋で横になって仮眠させてもらいました。

 その間、皆さんが自由に取っかえ、引っかえして聞き比べている様子は、20数年前の私の若い時の店内での出来事とそっくりです。商売を始めた頃の事が走馬灯のように浮かんで来ました。お客さん優先の地域密着型の商売は、私のやってきた事と佐藤さんのやっている事が瓜二つのようです。

 後で、佐藤さんから聞かされたのは、どなたもがローゼンクランツのケーブルに変えたいという内容のものでした。


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