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XCEL AUDIOさんに行ってきました



 神戸の町ならではの魅力あるカーショップ

 前日の宿泊地である淡路島を朝早く出発したので、お店の開店時間を待つぐらいでした。2ヶ月ほど前に試聴用のケーブルをお送りして聴いて頂いたところ、『音は素晴らしいですね』と好感触を得ていました。その感想を頂戴していたオーディオ担当の山本さんはあいにくお留守でした。

 代わって、谷本さんと話をしているところへ、同じ苗字の谷本さんともご挨拶。名刺交換して分かった事ですが、お二人は二つ違いのご兄弟。弟さんの方が社長で、32歳との事。若いのに大したものですね。「何人でやっておられるのですか」とお尋ねすると、8人体制と聞いてもう一度ビックリ。


 謙虚でありながら前向きで旺盛な研究心

 『二階にホームオーディオのシステムがあるので、そちらで色々とお話を聞かせてください』。何でも大阪の日本橋の方で、『BABY (E)Uを買って、そのあまりもの音の違いに驚いたんですよ』と仰る。「そうでしょうね、カーオーディオの方では、機器を取り付ける際にインシュレーターを利用するというのは、今のところほとんど無いですものね」。

 『そんな可能性を感じているので、是非そこらの事に対して勉強したいいんです』と大変前向きなご姿勢。そして、偉ぶった態度はどこにも見えません。こういう方は将来伸びますね。


 ケーブルを中心としたセッティング

 案内されたそこには、滅多にお目にかかる事の無いレベルオーディオのスピーカーが目に入って来ました。インシュレーターの話が出ましたので、スピーカーの下にBIG BOSSを入れて聴いて頂こうと思い、 車まで取りに行ったのですが、いくら探しても見当たりません。どうも広島の店に忘れて来たようです。最近こうしたことが目立つようになりました。どうやら、注意力不足というより老化現象のようですね。

 スピーカーのポジショニングを中心としたセッティングをいきなりやっても、ある一定の段階まで音の底上げをしない限り、顕著な効果が出そうもありません。仕方がありませんので、ケーブルをメインとしたセッティングの方へスタンスを移します。そして、電源ケーブル、すなわちDCケーブルを交換して一先ず試聴して頂きます。

 『全然違います、音の輪郭がハッキリして来ました』とはお兄さんの谷本さんの弁。この時に聴いて頂いたのは真ん中のモデルで、DC-RG2、2.47mで1本26,000円です。次にDAコンバーターからアンプにつなぐピンケーブルPIN-RGB2を聴いて頂きます。同じような音の変化具合ですが、更にフォーカスが合って来た感じと共に楽器や人の声がリアルになりました。


 部屋にあわせたスピーカーのポジショニング

 矢継ぎ早に、次はデジタルケーブルを聴いて頂きます。真ん中のモデルである53,000円のDIG-B7を繋ぎたかったのですが、現在品切れを起していますので、ここは最高級のDIG-RGB7、270,000円の物しか持っておりません。見違えるほどとまでは行きませんが、及第点にはなったようです。そろそろスピーカーのセッティングに入ってもO.Kでしょう。相当良くなってはいるのですが、私の経験値では、この時点でもスピーカーの持っている本来の能力からすれば30%ほどでしょうね。

 一旦スピーカーをベースから下ろし、御影石のスピーカーベースの位置決めからやり直します。スピーカーの下に円錐型のスパイクを挿入しようとするのですが、とがっている方を下にしているので、スピーカーをわずか持ち上げただけでもすぐにコロリと倒れます。4人がかりで何とか設置完了です。

 大掛かりにやろうとも思ったのですが、強力インシュレーターの「BIG BOSS」無しで、今日出来る事といえば自ずと限界がありますので、それは次回に取っておく事にしました。それよりも、見た目には今までとはほとんど変わってはいないにもかかわらず、音は大きく向上したのが分かって頂けるようなセッティングを心がけました。

 試みる度にその音の向上振りに大きな可能性を感じて下さったのでしょう。こちらから商売の条件面も何も話す間もなく、音だけで社長の谷本さんは結線した物はそのまま頂きたいと言ってくれたのです。こうした瞬間が一番嬉しい時です。


 BMW/1シリーズのデモカー

  さて、次は私が勉強させて頂く番です。店の前には真新しい2台のBMWがあります。1シリーズと5シリーズです。どちらも新車です。5はこれからという段階で、カロッツェリアXで組んだ1を聴かせて頂きました。パイオニアのRSシリーズは沢山聴きましたので、微妙な音の違いも感じ取れます。そのわずかな問題点を見逃さず診断し、問題提起をさせて頂きます。


 ドアのミッドバスとミッドユニット、そしてピラーに取り付けてあるツイーター達が紡がなければならないハーモニーを妨げるストレスの原因です。スピーカーユニットのフレームの共振のあり方です。すなわち、ネジのトルクコントロールです。


 それは、指揮者のタクトに合わせてお互い同士が音を合わせようとする意識で音を奏でるようなイメージです。基本的な考え方はどのユニットも同じ力で締めたのではいけません。例えばツイーターは1秒間に何千回という微振動を繰り返すデリケートなものです。赤ちゃんをそっと抱くようなイメージでネジ締めすべきです。

 また、ウーハーの時のコツはギュウッと締めてはいけません。クッと締める感じです。特に6角レンチで締める時はどこまでも締まりますので、特にそのイメージが大切なのです。

 この作業は私より息子の方が得意なのでバトンタッチします。いつも聞き慣れているとはいえ、その違いを認識して頂く為には集中力を高める必要があります。ご兄弟で先ず現状の音をインプット。そして、息子が車に乗り込み何種類かの音を聴きながら調整します。待つ事その間5分ぐらいでしょうか。ドアーを開けて一言、「O.Kです!」と力強い声を発します。「どうぞ聴いてみて下さい、上手く行きました」。

 この音の変わりように驚かれたお二人は、即座に次の導入が決まっているBMWの3シリーズは『RGBケーブルで組みたい』とその場で決心されたのでした。「有難う御座います」。「精一杯お手伝いさせて頂きます」。


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