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ドアーを開けた瞬間に感じたBMWの魅力



 私は変わり者ですから、多くの人が良いという物にはあまり興味を示さないタイプです。車に関しても、過去に30台ほど乗り継いできましたが、イタリア車2台、フランス車7台と、その履歴が示すようにラテン系が多いです。

 日本車を除いたその内訳は、ボルボ/240ワゴン、フィアット/ティーポ、初代ゴルフ、ゴルフ2、ジャガー/XJ6、マセラティー/クアトロポルテ、プジョー/605、シトロエン/エグザンティアが2台、XMが3台、プジョー407。

 その中でも、今はフランス車にはまっていて、近距離用にプジョー407、長距離クルージング用にシトロエンXMと使い分けています。

 ですから、今だベンツにもBMWにも一度も乗った経験がありません。厳密に言うと、数年前に318Tiと、1年ほど前に5シリーズに試乗したことがあるだけです。好みに合わないのではなく、食べず嫌いであり、あまのじゃくな性格が意識的に避けようとしているだけなのかもしれません。

 カーオーディオ業界に参入するようになってからは、走らすことはないにせよ、ベンツ、BMWのシートに座り、カーオーディオを聴く事は数知れずありましたけど、その2社の車そのものに高鳴るものを感じたことはありませんでした。


 BMWのルーツを見た思い

 それが今回のMESで衝撃的な体験をしました。福岡のサウンドブルースの朝倉さんが持ち込んだ87年式のBMW/M3です。運転席のドアーを開けた瞬間、私の全身に雷撃を受けたかのような衝撃が走ったのです。


 このエネルギーは何だ!

 
これぞBMWの本筋であり、血統なのでは?と直感しました!!

 自信に満ちた直線基調のデザインは、コンソールボックス、コックピット、ドアーの内張りに施された10本ほどのライン、どれをとっても見事というしかない超一級のデザイン。

 
これぞ男が憧れる車だ!

 
空力特性か何か知らないが、

 
やたら丸っこく女々しい限りの昨今の車とは大違い。

 嬉しいではないか、還暦も近い私に残された貴重な男魂を鷲掴みにしてくれたのだから・・・



 車が生きるカーオーディオ

 その肝心なオーディオですが、車のオリジナルデザインをスポイルする事無く、上手くまとめてありました。ドアにスピーカーを取り付けていたら美しいデザインは台無しになっていたでしょう。それを理解してやりながら足元にさりげなくミッド用スピーカーがありました。


 そんなところから、朝倉さんの「車とカーオーディオのあり方」に感銘を受けました。「車を愛し、音楽を愛す」。サウンドブルースの名前の由来を見た思いがしました。

 私のリファレンスディスクは、ローゼンクランツの「カーディナルスピーカー」の開発用に編集したものです。録音されたの時代の違いから、老若男女の描き別けに始まり、息を吹き込む音、擦る音、揺れる音、弾ける音、オーディオの全てが診断できる厳しいディスクです。

 それらのほとんどの項目においてクリアーしていました。パイオニアのデジタルプロセッサーを使っているにも関わらず、車の年式と溶け合った音楽は見事でした。惜しむらくはスピーカーの振動版の色を黒で決めて欲しかった。

 派手な高級車ばかりにカメラのレンズが向けられる中で、「今回のMESの影のMVPであると思う」と、オートサウンドの嶋津編集長に私の感想を述べました。最後にペンもこうしたところに向けて欲しいと苦言も忘れませんでした。


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