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フェーズプラグ待っていた甲斐がありました


 ----- Original Message -----
 From: "K.I"
 To: kaisersound@rosenkranz-jp.com
 Sent: Wednesday, December 10, 2003 1:18 AM
 Subject: Re: フェーズプラグ待っていた甲斐がありました


 貝崎様

 連絡が遅くなり申し訳ありません。12/5に受け取りN-804に装着して聴いております。なかなか忙しくて充分な時間がとれませんが、夜にいろいろなCDをかけています。これまでの印象をお伝えします。

 初日は、鈴木重子のCDを聴きました。派手な音の変化(たいていこのような変化は翌日には疲れを感じてしまうことが多い)はなく、これまで広がっていた音が集まって前に出てくるためか、ボリュームをあげたような印象でした。またボーカルのサ行など音のきつさがとれていると思いました。

 翌日は愛聴盤の一枚であるスタン・ゲッツとケニー・バロンのデユオのライブアルバムであるピープルタイムを聴きました。もともとゲッツの遺作であり感動的なアルバムですが、なんと目の前にプレーヤーが現れたではありませんか。

 癌に冒されつつも懸命にブローするゲッツのブレスまでもが見えるようです。またバロンのピアノも手と鍵盤だけではなく、そのボディまでもがみえます。余分なきつい響きは消失しているのに、ピアノのボディが歌っています。低音と中音域のつながりの良くなったためでしょうか?、音の立ち上がりも速く気持ちが良いのです。充分に音量は出ているのに、さらに音量をあげたくなります。

 本日は山本 剛トリオのautumn in Seattle(xrCD2)です。試聴会でも使われることのある、いわゆる良い録音のCDと思われます。演奏、曲目とも素晴らしいのに、これまでは、私自身は、(ある試聴会においてさえ)、いわゆる聴き疲れのしていたCDです。

 しかし今回はがらりと印象が変わりました。ジャズクラブのプレーヤーの表情の見える前の方の席で、生の楽器の音を聴いている感じです。PAを通した音でなく、ウッドベースの胴鳴り、ドラムスからの風圧が直に伝わってきます。ピアノのタッチも表情豊かで、これまで感じていた、堅く疲れるきつい音ではないのです。スピーカーから出ている音のすべてがまさに楽器の音なのです。

 夜中なのに、音量は出ているのに、さらに音量をあげたくなります。音楽はやはりプレーヤーが見えなければと、これが、エボニーの砲弾とエコブラスねじの選ばれた理由、それからそれを見事に調和された貝崎氏の熱意なんだと納得してしまいました。

 私はいわゆるハイエンド機器をそろえたオーディオマニアではありません。より生の音楽を聴きたいだけの人間です。804でも生に近い低音がしっかり出てきます。まだまだこれからエージングによりプラグがスピーカーになじんでくるのが楽しみです。

 取り急ぎ、これまでの印象をレポートさせていただきました。

 K.I


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