AK-SP1000-SSをカイザーチューニング・・・その③



Audiophile向けの高性能録音が、
AK-SP1000-SSにはよく似合う。



振動対策・三種の神器の効果を見届けたら、
・・・その③のチューニングに入ろう。

高度なスキルと感性を必要とする、
イコライザー調整である。


・ 強調したい音の帯域を持ち上げる。
・ うるさいと思う音の帯域を下げる。

その部分を直接上げ下げするのが、
一般的なイコライジング手法である。
悲しい程にお粗末なのだ。

アナログなら未だしもデジタル式は、
楽器の音色やニュアンスを歪め、
緩急強弱の抑揚まで崩す危険が伴う。


倍音の関係を計って調整しなければ、
現場で鳴っていた生音に近づける事は不可能だ。

アーチストが何を訴えたいのか・・・
そこを読み取れなければ、
意味をなさないのである。


ホームオーディオは勿論カーオーディオでも、
マルチチャンネルは研究と経験を積んだから、
イコライザー調整は手慣れたものだ。

見ての通り全バンドを動かしている。
全域を関連波動として捉えなければならない。
どうせなら20Hz~20kHzの32バンド欲しい。
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30Hz/60/120/250/500・・・
本来なら31.25/62.5/125/250/500Hzであるが、
本機搭載のデバイスでは、
120と250が倍音関係ではない。

その部分を見越した平均律の、
取り方の技量が試されると同時に、
離れたところの間(ま)を持つ共鳴倍音を、
計り感じ取る感性が問われるのだ。


悲しいけれどオーディオ界で、
これが出来る人間に出会った事がない。

イコライザーを自在に操れる指導者がいないから、
まともに使いこなせる生徒(消費者)が育っていない。
買ったまま宝の持ち腐れとなっている。


電子音が跋扈する環境に生まれ育ち、
生音に触れる機会の少ない世代には、
細胞レベルで難しいかもしれない・・・

イコライザー調整ではなく、
イコライザー調律という音楽言語に、
置き替える意識改革が必要だ。


チューニング後のAK-SP1000-SS。
預かった時の音とは、
別物のように生まれ変わった。

今回も良い勉強をさせて貰えている。