たまにしか無いヘッドホンモディファイの依頼が、このところ立て続けに2件あった。中古市場でプレミアが付いている人気モデル=ULTRASONE Edition9だ。
偶然とも思えないので一人の方に尋ねると、『こちらの影響では?』と、いう事でURLを教えてくれた。秋葉原にあるe-earphoneというヘッドホン専門店のブログで、LOTOO PAW Gold(携帯型ヘッドホンアンプ)とローゼンクランツ・モディファイEdition9を取り上げたページだ。
http://www.e-earphone.jp/blog/?p=7905
パーツを買いに出たついでに、そのe-earphoneに行ってみた。その店の広さにまず驚いた。50坪は裕にありそうだ。ヘッドホン人気は多種多様な広がりを見せている。スマートホンの普及がそうさせたのだろうが、その活気は見ていて気持ちが良い。
そこで、e-earphoneの“カイヤさん”にお会いし、カイザーサウンドの試聴室へお越し願う事となった。前日には最初に依頼を受けたEdition9のモディファイを済ませていた。今回はケーブル着脱交換式にしたので、音楽シーンに合わせて楽しむ事が出来る。音の素晴らしさは言うまでもないが、その使い勝手とお得感は最高!
今話題のポータブルヘッドホンアンプの音も当日聴かせて貰えた。ハイレゾ対応のLOTOO PAW Goldというモデルである。100’s Lengthのタバコとほぼ同サイズ。手にした時のアルミ無垢の感触と手応えも半端ではないが、何よりつまみやボタンの形状がよく考えられていて素晴らしい。
音も良いが価格も28万円と凄いのだ! 右の写真のイヤホンは自分の耳の型を取って作るオーダーメードの贅沢な逸品。これも25万ほどするそうだ。
“カイヤさん”は、『ローゼンクランツ・モディファイモデルの体験によって、ヘッドホンに関する認識が根本から変わった!』と打ち明けてくれた。その感動の音を聴くと、取り回しの悪さも吹き飛んでしまうのだそうだ。
当日はシンプル且つストイックな音と感情表現豊かな2種類のケーブルを聴いて貰った。同じケーブルで自在に音楽を料理してしまうそのノウハウに驚いたようだ。その秘密はケーブルの長さとネットにある。
色による音の違いの研究からオリジナルで開発したネットは5種類。裁断する長さとローゼンクランツ特製のネットの組み合わせで、如何ようにでも音が作れてしまうのだ。ジャズ評論で有名な寺島靖国氏は、そんな私の事を「音の詐欺師とか音の魔術師」と呼ぶ!
今回のようなケーブル着脱交換式であれば、勧められる対象者が増えるので紹介し易くなると言ってくれた。イヤーパッドとダストカバーも方向性を確認して交換した。
その後、カイヤさんと入れ替わるように、今回のモディファイ依頼者であるS.Gさんが来訪された。交換用ケーブル2種類とモディファイ前のEdition9の3パターンを私が音決めに使っている2トラオープンデッキで聴いて貰った。
彼の顔に衝撃が走ったのが分かった!
『この情報量・色彩豊かな音と、キレのある音の、
良いとこ取りって可能でしょうか?』
と、欲な質問をぶつけて来た!
「お任せ下さい!」
私は迷うことなくお引き受けした。
リケーブルの音も然ることながら、
カイザーサウンド東京試聴室の生々しく、
迫力あるサウンドにショックを受けたようだ。
後日S.Gさんから次のようなメールを頂いた。
モディファイ後の感想メールを頂きました。
私の腕もメキメキと向上しているようだ!
さぁ! 世界一の音を目指して頑張るぞ!