Reference1の構造

 ベースになっているのはBasic1ですが、プラス側とマイナス側の構造を変えてあります。基本は0.525の同心撚りで、外周部の6本の内の1本だけを高域用として0.105X19を採用しました。これもおそらく世界初のケーブルデザインのはずです。

 Rosenkranzの設計にはいつも夢とストーリーがあります。D.U.C.C.技術ですと少々太い素線であっても高い周波数再現も余裕なのですが、音に品性までも実現したいのが今回の目的ですから、薄紫色のシース然り、この度のReference1は楽器が持つ本来の音色である数次倍音まで狙っております。

 その設計の核は「カイザー寸法の和音構造」になっており、直線状で見ると0.105が5本重ねですので、その値は丁度5オクターブ関係の0.525になります。音楽性の高さの秘密はこういうところにあります。

 D.U.C.C.技術採用製品としては初産ですのでその熱処理には特に慎重を期しました。普通は拠った後にD.U.C.C.の処理をするのですが、方向性に拘った製品作りを心掛けていますので、僅かであっても方向性が確実に残るのを想定した上で0.525単線状態にて行ないました。従ってその処理時間だけでも6〜7倍掛かった事になります。

 方向性確認の為に送られて来たD.U.C.C.ケーブルは紫色に変色しており、また、熱処理という工程が一つ余分に入ことによってドラムに巻いた時の先頭と末尾がいつもと反対になっております。普通のケーブルの「方向性配分比率」は大体70:30ですが、D.U.C.C.処理ケーブルは無指向性に近い55:45ほどです。


 拘りの戸籍簿管理設計

 Reference1もう一つの拘り設計は戸籍簿管理にあります。最後の線引き時を誕生日と考え、初めに生まれた先頭部分を長男とします。今回は0.525が13本必要ですので末っ子は13男になります。

 番号管理されたドラムからその配列場所を指定し、撚り合わせた世界初唯一無二の拘りのケーブルです。このスパイラル戸籍簿管理技術はローゼンクランツの「スピーカーアタッチメント」にルーツを発します。

 もちろん撚り合わせには撚り戻し機構つき撚り機を使いますので導体にストレスが加わる事はありません。
ここまで管理して作りますとロット毎の製品間の性能や音質のバラツキはほとんど皆無になるでしょう。

 手作りでしか成し得なかったような工法を実現出来たのも三菱電線工業の強力なサポートがあったからに他ありません。こんな事が出来るのは世界中でも日本人だけでしょう。

 世界最高性能を狙ったオーディオケーブルのM.V.Pがもうすぐ誕生です。


カイザーサウンド有限会社
担 当
貝崎 静雄(かいざき しずお)
E-mail
info@rosenkranz-jp.com
Hiroshima
Tel 082-230-3456



戻る

copy right 2005 Kaiser Sound