右のレベルを上げたければ右を下げるべし

 パイオニアの01プロセッサーが左右独立イコライジング調整可能になったのを知ったのはデモカーが完成した後からでした。調整が「ちょっと面倒だなぁ」と思ったのが正直なところですが、重めの腰を上げ初めてチャレンジする事になりました。

 運転席に近い右側のスピーカーのレベルを下げ気味に調整してみたのですが、聴感上の結果では下げたはずの右が逆に大きく聞こえるのです。それはユニットから直接耳に入る音よりもガラス面に反射して入る音の方が上回っている証でもあります。


 すなわち右のスピーカーのレベルを下げると、対面している左のガラス面に反射して左耳に入ってくる一次反射のレベルが下がることになります。スピーカーの取り付け角度にもよりますが、これこそが「音のカラクリ」です。


 ダッシュボードの形状から音の流れを読もう

 二階の窓から見た407のダッシュボード形状は、まるで航空写真を見るかの如くクッキリとラインが目に入ってきました。普段座席から見る目線とは全く違った見え方をしたのものですから、ヒラメキを得たように一気に音のイメージが広がりました。それはいつもインシュレーターの図面を描く要領と同じように音の流れが見えてきたのです。

 ダッシュボードの形状は音の流れに大きな影響を持っています。自分の耳にどう聞こえるかを解析し、実際の音と重ね合わせる習慣を身につけるべきです。良い音を紡ぎ出すには、一にも二にも自分の耳を信じる事です。




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