一番寒い時に雪の多い長野県へ行くようになったので、思い切ってスタッドレスタイヤに履きました。例によってタイヤの加速度組み立てを施したのは言うまでもありませんが、ホイールとタイヤのマッチングを見た上で、方向性をこちらに向けて組んで欲しいなんて事を口に開けると、どこへ行ってもたちどころに嫌われてしまいます。
いつもやっている事と全く違う事を言われると、自分の仕事を否定されたような気分になってしまうのでしょう。自分が逆の立場だったとしても、同じように感じるかもしれません。
そこは、過去の失敗を繰り返さない為にも、近所のタイヤショップに半年ほど前に手を打っていました。信号待ちをしていたある日の事です。タイヤやさんが目に入り、窓越しに話しかけても充分に聞こえる距離だったので声を掛けました。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」
「今度タイヤを買いにくるからその時は無理を聞いてね!」
『ああ、いいですよ』
「じゃぁ!」といって車を発進させました。
「覚えてる!私の事?」
『覚えてますよ!』
「スタッドレスにしたいんだけど、お勧めのタイヤありますか?」
『安くて良いのがあります』
「カタログ見せて頂戴」
タイヤのパターンを見ると良い感じです。
「よし、それを頼むわ!」
「その代わり、変な事をお願いするけど聞いてよね」
「ホイールとタイヤにチョークで私がマーキングするので、何も聞かないでその位置合わせをして組んでくれさえすればいいから」
『それぐらいの事はなんでもないですよ』
「O.K、もう一つはホイールの穴と車のハブ側の穴を指定するから、その通りに組んで欲しいんだけど・・・」
『それも何の問題も無いですよ』
「最後はインパクトドライバーを使わないで、職人の感覚で締めてくれる?」
『手で締める事にこだわる人はありますから、その気持ち分ります』
と言うような調子で、カイザーオペル号の冬用タイヤ完成です。これを、オールシーズン使う予定です。乗り心地等は改めて報告致します。