走る、泳ぐ、飛ぶといったように、現実に”アクションとして結果を出す”ことは、製品の機能に置き換えると、先ず、「運動若しくは加工」をこなす。といったことなのです。
ここで先ず、生物の機構構造の中で最も練られているものの一つである、私達の歯と顎について考えてみましょう。
我々哺乳類最大のセールスポイントは、幅広く餌を得ることが出来るということなのですが、他の生物とどこで差がついているのかと言えば、マルチ機能の歯とそれを活かせる構造の顎を持つことであります。
哺乳類以外の生物は基本的に口内の歯が単一形状です。その中でも我々人類とサル類は、前歯、犬歯、奥歯と必要な機能に応じた異なる歯を持つと共に、組み合わせと配列まで高い完成度であります。
更にそれが活きるような精妙なスライド構造を含んだ顎の関節になっていて、特化した肉食獣や草食動物の絞り込んだ得意技には敵わなくても、頑張れば食えない物はめったに無いという汎用性と対応力において群を抜いています。
食いちぎる、磨り潰す、噛み切る、大まかに小分けする、さらに小さく引きちぎる、と効率よく消化するために必要な段取りの大凡すべてをこなせる形状と動きを網羅出来ているから、現実にこの様な真似が出来るのです。
つまり、目的に対して「適切な形状」であるものに、
「必要な動き」をさせられたときに結果が得られる。
これが物の道理ということなのです。
次の製品は振動の走りと音抜けを考慮して設計しました。