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ローゼンクランツの歴史



 

ローゼンクランツのブランド名の由来は

 17世紀の作家ビーバーの曲で、ローゼンクランツ、別名ミステリアスソナタとかロザリオのソナタと呼ばれているキリスト誕生から処刑に至るまでの喜び、栄光、安らぎ、神秘、悲しみ等あらゆる感情が表現されるべく15のソナタから成り立っているヴァイオリンの名曲があります。

 15のソナタ全てに違った調弦法が用いられているので演奏表現するのはとても難しいと言われています。

 その難曲をパーフェクトに鳴らしてみたいという願望から生まれたもので、

 その名を冠せられるのは最高の出来栄えのものだけです。


無我夢中のオーディオ人生

 何の疑いも持たず、ただ音の良い製品を探しを求め、良い結果が得られない時は、相性が良くないと思うことが出来、何ともけなげなものでした。15年程前になりますが、夢にまで見たスピーカーInfinity/I.R.S.を手に入れることが出来ました。当時1,200万円、文字どおり世界一高価なスピーカーです。

 ”これで誰よりも良い音が楽しめる”と、そしてしばらくは蜜月状態でしたが、何ヶ月か経ち、手に入れたことによる興奮状態が解け始め、冷静に音を聴けるようになった頃です。中一の時、初めて聞いたSkeeter/Davisの「The End Of TheWorld」の感動はそこにはありません。オーディオの難しさを知り、この時はじめて『感動はお金で買えるものではない』と強く感じました。


私を変えた一発のスピーカー

 オーディオショップを始めて15年ほどです。そこには何も解っていない、知ったかぶりの自分の惨めな姿があるだけです。その時以来私はもう一回幼稚園からやり直そうと決心し、フルレンジ一発(ジョーダンワッツのモジュールユニット)で音の研究を始めることになります。以来洞窟の中に入ったような生活で6年間、フルレンジ以外の音は一切聴きませんでした。

 たった一発の小さなスピーカーですが、私にとってはぶつかっても、ぶつかっても、ビクともしない横綱の存在のように感じました。日々の稽古が実ってきたのか、そのうち少しずつ押し込めるようになり、信じられないくらいにそのスピーカーから今まで見えなかったことが見え始めてきます。物の「理屈」や「真理」、「本質」、「自然の力」、「運動神経」、「瞬発力」、「人の心の動き」、「宗教」、「争い」、「哲学」、「政治」、「権力」、「経済」・・・・・私の中で何かが変わり始めています。


人はどのような音に魅力を感じるのか

 長年の研究の結果次のような順番みたいです。
  • 装置がどうであれ自分の思い入れのある曲を聞いたとき。
  • 時間軸に対して反応が忠実なスピーカー。
  • 音色が大変魅力的。
  • 迫力のある音。

 これらの条件が数多く重なった時、音楽の魅力を強く感じることが出来るみたいです。


『電気の時間軸』の研究

 周波数レンジの広さ(情報量の多さ)と時間軸の正確さは反比例する。・・・魅力ある音色の数多くの楽器の音を楽しみたい(交響曲に代表されるクラシック)と願う気持ちは、誰しも共通ですが、私の研究の結果に於いては、その希望を実現することは大変難しいということです。でもこの事は、私も譲りたくありませんので、妥協することなく日夜研究を続けております。

 テンポのゆっくりとした曲ではその問題はあまり露呈されないのですが、逆に楽器の数は少ないが、テンポの速いリズミカルなジャズなどに於いては、情報量よりもスゥイング、リズムを身体で受け止めたいと感じるのでしょう。

 そこに価値観の違いが存在し、世間でジャズ向きとか、クラシック向きとか言う言葉が存在するわけです。このときに私なりの独自の方法によって、その反比例する矛盾点の解決を図る事に成功します。それがローゼンクランツの物作りの出発点でもある、スピーカーアッタッチメントというアイテムなのです。この事に関してはまた別の機会に詳しく述べたいと思います。


『振動の時間軸』の研究

 電気的なことについては何とかなって、今度は振動の問題です。幾多のスピーカーを聴こうとも、ある共通した、ステレオならではの何か不自然な音がまつわりついていることに気がつきます。これを解決しない事にはどうにもなりません。

 我が社は、フルレンジの小さいスピーカーで実験するわけですから、置き方を変えたり、何を試みるのも簡単に出来る上、何をテストしてもその反応が素直に出るので、誤った判断をする事が無いのが、この件の大きな強みでした。それはスピーカーの振動によって発生した、エンクロージャーから出る一種の不要な附帯音です。この事を解決することなく良い音は手に入れる事は出来ません。

 当時私は歯を悪くしていて、月に二度歯医者に通っていました。ある時先生に歯の構造を根掘り葉掘り尋ねると、何でそんなに詳しく聞くのかといわれ、私はスピーカーのインシュレーターを作るのに必要だから教えてくださいというと、詳しく教えてくれました。それから歯と歯茎とあご骨の関係をインシュレーターのメカニズムに取り入れて、完成度を上げていき、今日の製品へとつながって行くのです。


『電気と振動』の二本柱=これこそがステレオが良い音で鳴る条件です。

 ローゼンクランツでは、どの製品が音が良いかというテーマでは、まず話をしません。もちろん製品の良し悪しがとても重要な事は百も承知の上です。今現在手持ちの機器の能力を100%発揮出来ないで、機材を買い替えても「同じ事を繰り返すだけですよ!」といいたいのです。

 ”どの製品が”というより、”どうすれば”良い音 になるのかを考える事の方が大切だと思います。それは、どのような物であっても、また、どのような条件であっても良い音を生み出す能力と技術を持っていさえすれば、より性能の良い物を手にした時には鬼に金棒です。


「音楽情報電気振動エネルギー」=電気も振動も表裏一体のもの

 ローゼンクランツのインシュレーターを「0」と「1」のデジタル信号のみしか扱わないCDトランスポートに入れた時にも、音が良くなるという事実にどう説明つけるかという事です。そうなんです、相手は音として感じることの無いデジタル信号です。半ばヤケクソ気味に「電気も振動も同じエネルギーではないか?」という仮説を立て、それ以来、事ある毎にそのように考えてみるようにしました。

 すなわち理屈で考えるのではなく、理屈抜きの「音楽として人間が感じるエネルギー」として捕らえれば大変気持ちが楽になってきます。電気が流れれば振動が発生し、振動すれば電気も発生する。

 どうも、この二つは”生きる”と言うことが、”死”というものに向かって進んでいるのとセットになっているように、表裏一体の関係にあるようです。この現象を私は「音楽情報電気振動エネルギー」と名付けました。


とうとう解き明かした「音のカラクリ」

 今まで誰もが解き明かすことが出来なかった、「音のカラクリ」を5つの要素に分けて、なかには実験を交えながら、誰にでも分かりやすい形でまとめ上げることが出来ました。

 「スポーツ力学」、「生き物の進化」、「宇宙から貰うエネルギー」、「波動のモーメントの正体」等、多方面から学ぶものがあります。おもに、私の体験の中から生まれ出た発想や言葉を中心に、系統立ててステレオを一つの有機的なチームとして捉えた考え方によるものです。

 それらの理に適った音質向上の為のノウハウは、すべてのオーディオファイルに音楽を聴く喜びと感動を感じていただけるでしょう。

 
詳しくは⇒ノウハウ、音のカラクリをお読みください。


電気の横綱(ナイアガラ)」と「振動の横綱(サウンドフロア-)」

 東の「電気の時間軸の横綱」がナイアガラとすると、西の「振動の時間軸の横綱」はサウンドフロアーということになります。とうとう、私の理想とするところの東西の正横綱を育て上げることが出来ました。

 この両横綱が揃えば向かうところ敵無しです。「アンプ」、「CDプレーヤー」、「スピーカー」がステレオの花形選手ですが、「理想の電源環境」や「理想の振動」=(反響も含む)ルームアコースティックが用意されない限りスター達も光り輝くことはありません。


『空間の時間軸』の研究

 果たして部屋のどの場所にスピーカーを置いた時が音が良いのか?、この件に関して確固たる文献は私の知る限りにおいては有りませんでした。とにかく、105という数字に対して拘りを持ってありとあらゆる事を試していたのです。

 東京に試聴室を設けた事が一つのきっかけとなって、ローゼンクランツのリファレンスシステムをゼロからセッティングする機会が得られました。この時にスピーカーの前後の位置決めに105ミリ単位で動かしてみたのです。「すると如何でしょう!?」、まったく別のスピーカーに代わってしまったかのように、スピーカーのエネルギーバランスが変化してしまうのです。

 これは大変な事になったぞ!」と思い、毎日スピーカーを前後に動かす事ばかりをしておりました。さらに細分化して、スピーカーアタッチメントと同じ長さの52.5ミリ単位で動かしていくと、105との関係ではなく、その3倍の157.5ミリの所に大きな関連性がある事が分かってきました。その長さ毎に、まったく双子のような似た音になるのです。


音を測る物差し「カイザーゲージ」の開発

 私の体に電気を走らせた長さ52.5ミリです。そんな時にピアノの最高音の基本弦長も52.5ミリである事を知るのでした。もう既に、物体の振動も、音楽電気信号を流しても、同じような変化をする事は突き止めていたので、ひょっとして「空気である気体も同じではないか?」とその時にひらめいたのでした。

 『一定の周期を持ちながら波動運動を繰り返しているに違いない!』と睨みを付けた上で研究しました。こうして世界初の、音を測る物差しとして「カイザーゲージ」を2003年4月に開発する事に成功したのです。


加速度という事に着目

 どなたも経験があると思うのですが、「走れトロイカ」を合唱する時に、次第、次第にテンポアップして行く歌い方というのを思い出して欲しいのです。あの一体感、連帯感、高揚感というものは一体どこから来るものでしょうか?。

 ラベルのボレロからも同じような感じをいだきます。応援団の三・三・七拍子、また、ゴール前の競走馬のストライドの伸びなんかもそうですね。この生きたエネルギーをステレオシステムに生かせないかと考えたのが事の始まりです。

 「加速度配線」、「加速度組み立て」、「加速度筐体」、「加速度セッティング」、「加速度配置(設置)」と、とどまるところを知らないようなテンポで新技術を開発。カイザーゲージを開発して意気軒昂としている時ですから出来たものと思います。


音楽を聴いた時に感じる感動の数値化

 自社商品の開発をする際に「どれぐらい性能向上を果たせたか?」、いつも自分なりのセンサーで測定しております。それを事ある毎に試みていると、その精度が日増しに上がってきて、今ではほとんど狂いがない事に自信を深めてこれたのです。

 これをきっかけに、『音楽を聴いた時に感じる感動センサー』を独自に数値化していくつもりです。

 それを『カイザーサウンド指標値』と今日から名づけたいと思います。


色と音との関係解明に本格的に挑戦

 ローゼンクランツケーブルの新たな設計理念として、色の持つエネルギーとその網目パターンによって音楽性を引き出そうとチャレンジしました。そのキーワードはR.G.Bです。Rはレッド、Gはグリーン、Bはブルーではなくブラックです。

 木の葉の緑色は季節の移り変わりに正確に反応し、秋になれば黄ばみ、気温の低下に伴って紅葉します。やがては落葉し、また春になれば新緑が芽生えます。木はこうして一年の年輪を刻んで行きます。すなわち緑はエージングを表す色と私はイメージしております。

 子供達の声は甲高いものですが、青年、壮年と次第に年なりの声に変化して行きます。すなわち、高い音の特長によって判断しているのです。それを音に置き換えますと、老若男女の細やかな声質の違いを描き分けるのが緑色なのです。そして、この正確さを表す色こそ高音に大きな影響を与えるものだと考えております。オーディオに於いてはクロックの精度とか音楽のリズムやピッチ等と関係する世界です。

 その反対に年齢には関係なく、移ろいやすいのは人の心であり感情の変化です。私の場合はそれを赤色に重ねて考えてしまいます。顔を真っ赤にして怒るという言葉があるように、感情の高まりのピークが赤色に思えてならないのです。喜怒哀楽、これはスピーカーでいうところの中音域と強い関係があります。

 また、全ての色の集合体である黒はエネルギーを表しますのでスピーカーでいえば低音の世界です。こうして生まれたのがRGBシリーズケーブルです。


カーオーディオ分野に参入

 RGBシリーズケーブルの開発と同時にカーオーディオの分野に新規参入しました。また、ホームと違って振動にさらされている車室空間ではスピーカーと人の間で常に位相ずれが起こります。それも人によって気になる帯域とならない帯域があります。何年も掛けて日本全国をオーディオ行脚し、沢山のオーディオクリニックを手掛けてきた貴重な体験を基に、その位相ずれが最も気にならない関係を、ケーブルの長さの調整によって成し遂げたのです。その微妙なマジックナンバーが(0.785kaiser)824ミリです。


ケーブルの新ブランドとしてMusic Spiritを発表

 ローゼンクランツのケーブルは手作りですが、その性能や魅力を引き継ぎながら、価格はリーズナブルな方向にというスタンスで誕生しました。音のプロデュースはローゼンクランツ、製造は高度な技術力を持つ三菱電線工業が担います。


10万円で可能なオーディオルームの設計

 音の良い寸法比の関係を研究している内に、音楽の演奏と同じように美しい音色を持った「三和音設計」という結論に到達しました。

 スピーカーと部屋が一体となり、その両者がお互いに織り成す「振動と気流の動き」によってオーディオ音楽再生は成り立ちます。その点に着目し、「カイザー寸法」によって部屋の幅と奥行き、そして高さの三和音を導き出すのです。

 スピーカーシステムをスピーカーユニットになぞらえ、部屋その物がスピーカーを囲うエンクロージャーになり、部屋というスピーカーボックスの中で音楽を聴くという発想です。

 最小のコストで最大の効果が上がるこの方法ですと、一番低コストなものでは10万円から可能です。


インシュレーター/ルネサンスに取り掛かる

 「あらゆる音楽表現をパーフェクトに再現する」という、ローゼンクランツのブランドを立ち上げた時に掲げたテーマの実現の為には、失敗を恐れず、もう一つ高いステージへ挑戦する強い決意が必要でした。

 「自分の築いて来たものを敢えて自分で壊す!」、

 今までは10種競技の選手のようにオールマイティー型で設計してきましたが、音楽表現の各種目別のチャンピオンに仕立て上げる事にしました。その役割分担を明確にし、全体のチームバランスを整えるのに3年の歳月を要しました。

 気品とか脆弱な危うい魅力は・・・REXのTypeU
 音楽の熱気は・・・BOSS
 速さと正確さと力強さは・・・BIGII
 激しくワイルドで雄々しい・・・CORE


最高級フルレンジユニットを使ったカーディナルスピーカーを開発

 自分自身が生涯使いたいと思えるスピーカーを開発するというのをテーマに掲げて取り組んだ渾身の作品です。

 The Musicality
 The Maestro


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