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音を音楽と感じさせるその法則性

カイザー理論に則って、オーディオ観をまず「振動、電気、空間」の三物理要素に再整理してみようと思います。


はじめに

オーディオ雑誌も評論家も販売店も数多くありますが、オーディオ雑誌諸誌、オーディオ評論家諸氏、そしてオーディオメーカー諸社、ショップ諸店に共通するオーディオ構築論、常識とは !

@オーディオ機器の音の傾向と接続設置アクセサリーの音色の相性問題

Aスピーカーを主役としたオーディオ機器の音の傾向と部屋の響きの相性問題

この二本柱の切り分けによって構成されます。

この切り方そのものが、そもそも「因と果が入り混じった」ナンセンス極まる最悪手であり、これでは定量的な評価も計画設計的対処も最初から出来ようがありません。

技術的問題にあたるまでもなく、モデル構築、つまりは「机上の空論の段階で」 すでに失敗しています。ですから、成るべくして、「オーディオは何をやっても音が変わり、しかもそのシステム毎、その部屋毎に因と果が一致しない」。だから「オーディオは、判・分・解からない」となってしまうのです。

その結果として確立した方法論も「低音が増えた、減った」とか、「高域が伸びた。又は引っ込んだ」という程度で、つまり世間のオーディオ論は「対症療法にすらたどり着いていない「占い師や巫女による原始的まじない療法レベル」なのです。(例えば、ツイーターは耳の高さに合わせる、ゴムで受ければ低音が出る、壁に近づけるほど低音が出る等・・・)


第1章 オーディオの常識の間違い

何故、従来のオーディオ理論が捉え方の根底から間違っていると言えるのか?!

@オーディオ機器の音の傾向と接続設置アクセサリーの音色の相性問題」

Aスピーカーを主役としたオーディオ機器の音の傾向と部屋の響きの相性問題」

こう挙げたように、「コンポーネントに関しては」ケーブル・インシュレーターとのマッチングの際にも、部屋とのマッチングの際にも、多種ある音の傾向の中の一部分でしかない硬軟についてその大半が問われているだけの現状です。

そして、アクセサリーは、組み合わせ調整で「好みの音色を作る相性問題」と堕した低俗な使いこなしであり、その音色を作るという観点から、ケーブルもインシュレーター類も著しく素材偏重の傾向にあるのです。

部屋とオーディオ機器との音調整の関係に至っては、より多要素の分析能力が求められる為にさらに酷い状況で、間接音の響き方が締まっているか緩めであるか程度のレベルであります。

あとはその低レベルの作り込みによる不自然且つ誤った間接音の量調整でもって、スピーカーからの最初の出音の健全さによるべき「音色の鋭さ/肌触りの良さ」この兼ね合いを、肝心要であるスピーカー自体の振動対策でなく、一番外側である部屋へあとづけで全て押し付けで対処しようとする始末なのです。

ダビデ像の写真を撮影したが、ポルノと判断して陰茎だけ上から塗りつぶすかのごとき定在波対策と、気になる音域を殺すだけで芸術に対する冒涜としかいいようのない、安っぽくグロテスクな、しかも死んだ音にする響きの調整となっているのです。もし音に臭いがあればすえた臭いとなり、とてもその場にいられないでしょう。

異なる音楽性要素どうしをぶつけ合い、その兼ね合いによる「音色と残響の相性問題」で片付けようとする手法は、それもこれも、オーディオ機器の「音の押し引きの傾向」と接続設置アクセサリーの「音色の相性問題」であり、これがオーディオの音をここまでおかしくしています。

スピーカーを主役としたオーディオ機器の「音の硬軟の傾向」と部屋の「響きの相性問題」、オーディオ論の最初の目の向け方からしてそもそも間違っているのです。


第2章 新たな「振動、電気、空間」の三物理要素からなるオーディオ理論

機械による音楽再生とは、機器が「電気仕掛け」で駆動したスピーカーの運動を空気を媒質とした「振動」である目的音へと変じます。最終的に耳や皮膚感覚で音を感じるまでには密閉した部屋なら密閉したなりに、開放された野外等なら開放空間なりに、回折・反射・減衰などでスピーカーが直接駆動した源波が上述のごとく「空間状況に応じて」間接音・派生音が生まれます。

源波と派生音が相互影響した二次主波・三次主波、さらにそれに対する間接音・派生音が生じ、更に相互影響を起こしてやっと人間の感覚器へと到達することになります。ここでようやく音を感じ取れるのですが、この流れから素直に「振動、電気、空間」の三物理要素による切り分ける事が出来る訳です。


1. 大きな枠組み

(スピーカーと部屋の関係)の場合でも、以下のように当てはめられます。

*壁コンセントから各機材までの大まかな電気の引き込み(電気)

*スピーカー全体としての振動対策(振動)

*部屋に対するスピーカー位置セッティング (空間)


2. 中くらいの枠組み

*ラック内の各種機材が、
異なる動作内容の各機材回路の電気による音楽的統一 (電気)

*同様に各機材が適切にパフォーマンスを出せて、
かつ全体の音調に統一感が生まれる振動対策 (振動)

*オーディオラック内の柱に対する各棚板間のピッチ (空間)

*バッフル面のユニットの受け方取り付け位置と、
底板の振動処理にリズムと音色の一貫性を持たせてあるか (振動)

*ターミナルからユニットへの内部配線が、
ユニットの特徴に対して音楽表現幅に対して過不足ない選択か(電気)

*エンクロージャー内の縦横高さの寸法の組み合わせが各帯域、
またそれぞれ毎の音圧に応じて音色の一貫性を保てる寸法比であるか (空間)


3. 小さい枠組み

*ピンケーブル一本の、ケーブル自体の振動対策 (振動)

*半田付けノウハウの良し悪し (電気)

*すべての音楽表現に過不足の無いケーブル長 (空間)


4. ナノスケール的枠組み

スピーカーユニットの取り付け方。当社は「加速度組み立て」と呼称。

*スピーカーユニットの取り付けトルクと、
ネジの響きの癖が万遍無い音楽表現に過不足ないか (振動)

*内部配線は電気的な癖が錦糸線の癖と帳尻があうように調整 (電気)

*ユニットの音の飛び方も360度全方向均質ではないので、
ユニットの癖に応じて適切な取り付け方向の組み合わせを見つける (空間)

このように枠組みの大きさを変えた視点ごとに、振動、電気、空間の三要素の状況を高めて行けば良いとなります。

ここで各項目が技術レベル的に「出来る/出来ない」は別として、重要なのは「同じ原版を等分に拡大縮小するかのごとく、同じ目線でミクロからマクロまで見通せる」これがモデル構築論(オクターブ/ハーモニー周期)として先ず優れた物の捉え方です。


第3章 「振動の時間軸、電気の時間軸、空間の時間軸」

さらに「振動の時間軸、電気の時間軸、空間の時間軸」への発展音とは、アナログではあるが、交互に連続するデジタル的要素の強い疎密波であるので、粗集団と密集団を0と1と見れば、その切り替わりのタイミングのみの1次元的現象となります。その時間という1次元的理論は昔から芸術・心理学の分野でも異なった定義が存在します。

このタイミングの変化の兼ね合いの問題だけから、

音色の暗さ/きらびやかさも、

音の質感の硬さ/やわらかさ/鋭さも、

響きの豊かさ/音場の乏しさも、

表情の渋さ/速度感による音の軽さと重々しい悲壮さも、

各楽器の分離の良し悪し/奥行きへの音場の見通し感も、

その他もろもろ全ての音の表現は、

この疎密波の0から1、1から0への「切り替わり方の兼ね合いの変化のみ」からしか生まれません。その結果、量的、質的、芸術的に最大のエネルギーを得ることが可能となるのです。


オーディオにあるのはタイミング精度の状況だけです。


音楽性のためにオーディオを「振動、電気、空間」の三物理要素に分けた後は、

最終的には「振動の時間軸、電気の時間軸、空間の時間軸」になるのです。


これがカイザーサウンドが提唱するオーディオ理論であり、

Rosenkranzの全製品に応用されています。


オーディオファン音楽ファンの皆さんが抱える迷いや不満を取り除き、喜びと感動をお届けすべく、カイザーサウンドは改革の旗手としてオーディオを科学し続けます。