トップノウハウ理想のインシュレーターとは?

理想のインシュレーターとは?



音楽振動とは厄介なもの

 インシュレーターには大別すると、単一素材の物と複合材料で出来た物とに分かれます。しかし、どれをとってもあちらを立てればこちらが立たずといった感じで、なかなかこれといった物に出会い難いのが実情だと思います。

 大太鼓のような強い衝撃からバイオリンのようにデリケートな音色のものまで描き分けなければならないわけですから、それも待ったなしに「瞬時」に、そして「大量」に、まして「正確」にですから、こんな大変な事はありません。


理想の振動処理には歯と歯茎の構造

 何事も長い歳月をかけて出来た物には、なるほどとうなずける何かがそこにはあります。そして、そういう物は決まって構造がシンプルです。長く生きていく為には物も生き物も必然の形として理に適った物になって行くのだと思います。

 しかし、いくらシンプルとはいえ単一素材では必ずその固有の振動を持っていますので、性能には自ずと限界があるものです。結局、得るものと失うものの関係はシーソーのようです。極端な例ですが、体型がまったく違う「相撲取り」と「マラソンランナー」をお互い逆の競技にエントリーさせたら最悪の結果しか生まれません。「瞬間のパワー」と「持久力」という正反対の能力を極限まで追い込んだ姿の代表例です。このような形で得て不得手があったのではオーディオ的には不向きです。


10種競技の選手を理想像に開発

 私の場合は10種競技の選手をオーディオにおける理想像としております。瞬発力、持久力、跳躍、投てきとあらゆる能力に長け、フィールドの王者と呼ばれています。インシュレーターやスピーカーもこうあって欲しいですね。このような考え方から、生き物の「歯と歯茎の構造」をしたインシュレーターの誕生となって行くのです。

 しかし、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。作っては聴き、また聴いては作りと色々な観点から見つめ直し、本当に地道な作業の繰り返しでした。好きだから出来たものの、自分のやって来た道をふり返ると気が遠くなる程です。周りに支えて下さるお客さんに恵まれた事が何よりです。しかし、もう一度同じ事をやれと言われても恐らく出来ないと思います。


スピーカーほど複雑怪奇なものはない

 スピーカーから発せられるエネルギーは、鉄筋コンクリートのビルでも平気で揺るがすくらいのものです。まして、音楽信号と言うのは何の前ぶれも無く、いきなり大きな音を出したり、急に静かになったり、まったく予想のつかない始末の悪いものなのです。ですから、電力会社の人達でさえスピーカーくらい得体の知れない電気の流れ方をするものは無いと言います。


生き物の進化によって証明された歯と歯茎の構造

 その予期せぬ音楽信号に対して瞬時に正確に反応する事は、私たちの平凡な頭で考えられるような簡単な問題ではないと思います。頭で考えて出来ないようなものは、生きて行く為の本能や必然から生まれたものなどから学ぶ以外にありません。生き物の多様な進化から学んだローゼンクランツの「歯と歯茎の構造」の理論は、その点において他のものとは一線を画します。動物的勘を働かせて神経を研ぎ澄ませ、聴いて聴いて聴きまくり、日夜研究して性能の向上に努めています。

 時々刻々と変わる音楽振動に対して、瞬時に正確に追随し得る理想のインシュレーターは、恐らく世界中を探してもローゼンクランツ製品以外に存在しないでしょう。

 人や動物をモチーフにした「歯と歯茎構造」こそ、音楽振動を熱エネルギーに変換する唯一のインシュレーターだと言っても過言ではないでしょう。それは、何よりもその音自身が自ら物語ると同時に証明しています。

 ひとたびその音を聞けば、耳に美しい響きが記憶として残り、どなたも必ずその魅力ある音を手に入れたくなるのです。


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