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緩急の奥深い使い分け



面白いように三振が取れる秘密

今日本で三振が一番沢山取れる投手は誰でしょう?。ダルビッシュと思う人が多いでしょうが、実はソフトバンクの杉内投手なんです。

彼はストレートが特別に速い訳でもなく、凄い変化球がある訳でもありません。では何故三振がそんなに沢山取れるのでしょう?。

実はその秘密をテレビのインタビューの中で明かしてくれたのです。ある時チームメートと何気なく話していた時にヒントが有ったと言います。

「バッターから見ると、どんな球が一番打ち難いの?」と聞いた時に、

『キャッチボールのようなゆっくりとした投げ方で、ピュッと速い球を投げられたら打ち難いだろうね・・・』。

その話を聞いてからフォーム改造に取り組み、今では上半身を水のようなイメージを持ち、ゆっくりとした投球フォームで入り、球を放す瞬間に指先に100%の力を入れ、尚且つ鞭のように腕をしならせて投げるそうです。

次にチェンジアップを投げる時はその逆を心掛けると言います。緩い球を投げる握りで、ストレートを投げる時以上に思い切り腕を振って投げると、面白いようにバットは空を切るといいます。

緩い球を投げる筈のフォームから速い球

速い球が来ると思わせて緩い球を投げる

要するに打者に錯覚を起こさせている訳です

 

音と音楽性の違いの秘密は緩急の描き分けにある

この空振りを取るピッチングの話には大いに興味を惹かれますが、本当に話したかったのは、オーディオの「音と音楽性の違いの秘密」についても触れたかったのです。

要するに、見せ方聞かせ方によって受け止め方が大きく変わります。プロの技術の成せる業です。実はローゼンクランツの音作りも全く同じで、10年ほど前からこの手法を設計の中に取り入れています。

だから音楽表現の幅が広くなり、感情の描き分けも豊かで魅力的になるのです。測定器頼りの設計では、ワンパターンに速い球を投げるだけのピッチングと同じで、目が慣れると速さを感じなくなり簡単に打ち込まれるのです。

音楽の場合も、聞く相手が人間ですから、人間が聞いた時に音楽としてより魅力的に感じるように作るのがオーディオ設計者の有るべき姿だと思います。

技術の大切さはさる事ながら、芸術性はそれ以上に大切であります。ローゼンクランツでは人間と音楽との関りについて飽くなき研究を続けています。

音楽以外の事にも関心を寄せ、特に料理、車、スポーツ、建築、衣類等あらゆる方面で感性を鍛えるようにしています。



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