トップ考え方オーディオの将来を予見する

オーディオの将来を予見する



スピーカーの時代

 大きな力を取り出す事の出来るアンプが無かった時代には、ほんの数ワットのパワーで大きな音の出る、優秀なスピーカーが発達しました。代表的な物には、”Western” ”ALTEC” ”Jensen” ”Tannoy” ”JBL”etc。

 この時代の特徴としては、大きな電流を流さなくてもいいので、おおげさでは有りますが、ケーブルについては細くても、安物であっても良い音で鳴ったわけです。 周波数レンジも広くないので、0.4ミリの単線(俗に言う電話線)で結構良いのです。そして、今の時代にあっても『電話線のモノだ!』という人も多くいます。私も半分は理解出来ますが、全て賛成とは思いません。

 なぜなら、やはり情報量が少なすぎます、そして絹のような肌触りや弦楽器特有の倍音については、期待するのはちょっと無理です、然しやたら太いばかりで、音抜けは悪いうえに、高域ばかりが先走って、ツイーターは暴れそして低音は制動が効かず、”ドボン、ドボン”よりはましです。

 そう言った事で、電話線に於いては、位相ずれは殆ど有りませんので、嫌な音は出ません、だからと言ってそれが良いと言う事にはなりません。電話線信者の方には、もっともっと努力と研究をして欲しいですね。


アンプの時代

 トランジスターの出現により、大出力アンプが簡単に出来るようになると、皮肉な事に今度は低能率化し、低インピーダンス化して行きます。その代表的な物が、”Infinity”です。大半のアンプは煙を吐きました!それからというものは、低インピーダンスドライブ能力がアンプに求められるようになります。代表的な物には、”Krell” ”Harman/Kardon” ”Audio Reserch”etc.

 そして、片方では衝立型のコンデンサー式が大流行し、立体的な表現を求めるようになるのです。この頃から、定位、サウンドステージ、イリュージョン、空間描写とかいった、新語を耳にするようになります。プレナー型のスピーカーは、蜃気楼のようで実在感に欠けると言う結論になり、今では僅かな数を残すのみとなりました。

 そこで、次に登場して来るのがダイナミック型でありながら、立体空間表現が可能なタイプへと進化を遂げて行きます。代表的な物には、”B&W” ”Avalon” ”Thiel” ”Wilson Audio”etc. そこに来て問題となったのがケーブルです!。ワイドレンジ化とダイナミックレンジの拡大により、必然的に高性能なケーブルが求められるようになる訳です。


ケーブルの時代

 有名なところでは、表皮効果をうたった”モンスターケーブル”、位相管理に力を入れた”オーディオクエスト”、アニール処理の”スペース&タイム”、振動対策を重要視した”PAD”、素材の純度が売り物の”アクロテック、オルトフォン”構造と設計に重点を置く”オーラルシンフォニクス”etc.

 数え上げればきりが無いほど膨大な数のメーカーが在ります、この様に選択肢が多くなると消費者は何を買って良いか迷います。そんな時参考にするのが、メーカーの広告であり、評論家の意見、或いはお店の薦めといったところが大方ではないでしょうか。

 然し、私が最近強く感じる事は、それらの何れも当てにしないし、信用もしないと言う方々が大変増えつつあります、この現象は、私たちの作る側、案内する側、売る側の無責任さと愛情の無さとの裏返しの関係に有るのではないでしょうか?

 正しい情報と怪しい情報を厳しい目利きで見抜く事の出来る力を、自己防衛能力として身に付けようとしています。いかに開発費が掛かろうとも、何百万円というのは失笑を買うだけでしょう!いずれにしても、あっというスピードで淘汰が進む事には間違い有りません。


インシュレーターの時代

 オーディオとは、本来振動仕掛けで音が出るように出来ている物ですから、本来ならケーブルよりもインシュレーターの方が先であるべきだったのです。今となっては自信を持って私も結論づける事が出来るのですが、こうして自分のオーディオ人生を振り返りつつ書いていますと、そうは言えども「やはりこうなるしかなかったのかなあ」と思うのが本音です。

 振動の関係が上手くいっていない状態の中で、ケーブル選びをするのは、余程の方で無い限り正しい判断が出来ません。なぜならば、振動処理(振動移動も含む)が良くない大抵の場合は、エンクロージャーに付帯音が残り、いつまでもそれがループを作り、ブーミーなこもった箱の音として尾を引く元になるのです。

 そのような不健康な音のところで、たまたま”ジャストフィット”したケーブルは、本来エネルギーの無い細身のキャラクターのものだと思います。 振動がいいコンディションの時は、リズミカルで、足で拍子を取ったり、思わず口ずさんだりして、自然と体が反応するわけですね。

 そして、良いインシュレーターの場合はエネルギーを感じ、ボリュウムが上がったように思える筈です。そのとき判断を誤り易いのが、エネルギーが上がると、良い音と同時に或る所が歪んだり、聴きづらいピークとなって嫌な音が出る事が在ります。それは別の個所に問題点が有ると疑ってみる事が大切です。

 そして一つ、一つ地道に、気になる所をチェックして行く以外にありません。オーディオに特効薬は無し!・・・・有ったとすればそれは劇薬でしか有りません。これから2〜3年の間は、間違いなく『インシュレーターの競争の時代』になります。


インシュレーターの王様・・・ローゼンクランツ

 当社のローゼンクランツにおきましては、数年前から本格的なインシュレーターを開発して来ておりまして、そのたぐいまれなる理論と構造、そして何よりもその性能と完成度の高さは周知の事実として、多くのオーディオファイルから絶大な支持を得ています。

 顧客本位の立場になって始めさせて頂いた、自宅にての無料試聴制度も今となっては大分採用されているみたいですが、それも最初にやるにはお客様を信じることから、全ては始まるのです、その事は、私にとっては何の勇気も要りませんでした。

 そしてその答えが今夏、集大成となって完成した『PB-BIG』は一個28,000円という、高価な値段にもかかわらず製造が全く追い着かないほどの人気です。今後、間違いなくインシュレーターのリファレンスと成り得るでしょう。私が心血を注いで完成させた、ローゼンクランツの豊富なラインナップの中から、貴方の真の音作りのお役に立てる、逸品が必ず有る筈です。


総合力の時代

 将来インシュレーターの性能競争が落ち着いた、その後にやって来るのは間違いなくノウハウ、アビリティー、スキルといった総合力の要求でしょう。勿論人としての資質や魅力が問われるのは言うまでも無く、人格も磨いて行く必要があります。

 今までこの業界では、人物評価や、会社や、お店の評価はタブーとされていました。然し、飲食業界に於いては、食べ物屋やさんは何処の店が美味いかラーメンだけでも本になり大変細かな情報が我々には簡単に手に入ります。

 パソコンや携帯電話の普及により末端から情報が縦横に走り、作り手や、売り手側がいくら操作しようとも、このモンスターのような流れはもう止められません。建前だけの情報や製品は、ハッキリと ”No Thankyou”でしょう。

 オーディオファイルが求めているのは、出来る事と出来ない事とをハッキリ言える人、お客さんの目の前で、その現場で色々な応用問題の解ける人、問題解決能力のある人、即ち良い音をセットアップ出来る音のプロだと思います。



 音に対して悩みをお持ちでしたら、恥ずかしがらず遠慮なく、メール、пAFax、手紙等にて気軽にご相談下さい。親切丁寧にご案内申し上げます。



カイザーサウンド有限会社
担 当 貝崎 静雄(かいざき しずお)
E-mail info@rosenkranz-jp.com
Hiroshima 082-230-3456


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