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科学的に解明された導体の方向性



面心立方細密/111面

 ケーブルの結線方向を入れ替えると音楽が良く聞こえたりそうでなかったりするのは、製造の線引き工程の中で起こる結晶格子の並び方なのか、導体外壁の傷の向きや何らかのストレスによるものなのか決め手に欠けていました。それがつい最近、三菱電線工業によって科学的解明が成されました。

 聴感上感じる方向性の原因は結晶格子の配列にあったのです。サイコロの5の目と同じパターンを持った面心立方細密の結晶構造を持つ金や銅は最も結晶結合が密なものです。111面といわれる45度の斜めの裁断面の結晶の並び方が金太郎飴のように全て同じ顔をして並んでいる事が方向性が生まれる原因と分かったのです。


 従来から導体の方向性に関してはほとんどのメーカーは線引きした際の向きを管理して決めていたようですが、今回のようにハッキリとした科学的根拠は示されていませんでした。

 ただオーディオケーブルは導体の方向だけで決まるものではありません。絶縁材の方向性、防振材や編組、また外側のシース等、全ての材料の方向性の合算値の結果で生まれるものです。

 音楽という感情表現を伝送するオーディオ用ケーブルは単なる工業品ではなく芸術の世界に近いものがあります。したがいまして導体の方向性の正体が分かったからといって即それが素晴らしい製品作りに繋がるほど簡単なものでもありません。


戸籍簿順と方向性は一致

 最後の線引き時における引抜き先頭側から末尾の方向に音楽信号を流すようにすれば良いのです。これをカイザーサウンドでは以前から戸籍簿順という言い方をしてきました。

  先に生まれたものから後に生まれたものの方向に信号伝送すべきだと。それは何も導体だけではなく全ての物について同じことが言えるという思想です。


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