トップ考え方腑抜けと化した最近の物作り

腑抜けと化した最近の物作り



キャドの奴隷と化したデザイン

 車を走らせていて気がつくことがあります。最近は行き交う沢山の車を見ても心ときめくデザインに出くわしません。どんな高級車であってもそんな風に感じるようになりました。

 果たして「デザイナーが意図して引いた線なのか?」と疑問を感じます。「キャドの奴隷と化したデザインに成り下がってやしませんか」と声を大にして叫びたい気持ちです。


魂が注入された芸術

 先日サントリー美術館に行き、NHK大河ドラマ”天地人”展の戦国時代の文化に触れてきました。墨で書かれた屏風絵の一本一本の線から緊張感が伝わってきます。失敗が許されない一発勝負の連続です。


名刀に圧倒されました

 関が原を中心とした戦国時代の刀が多く展示してありましたが、その中でひと際異彩を放っていたのが鎌倉時代の刀でした。3メートルほど離れたところからでもキラリと光り方が違うのです。鉄その物も良いのでしょうが、刀鍛冶の腕も違うのでしょう。

 近寄ってみますと、明らかに刃こぼれしたであろうところを削り研ぎ直したのが分かるほど刀の長さに対して刃幅が狭いのです。恐らく三回は研ぎ直したのではないでしょうか。


当時の日本人の技術は世界一

 もうひとつは細やかな絵が描かれた漆食器です。素晴らしかったです。これも目が釘付けにされました。

 当時の日本人の技術は、世界一であると断言出来ると思います。それを思うと、ひ弱になった現代人が3人かかって行っても当時の人には勝てないのではと思いました。

 以上三つが印象に残りました。


腑抜けの現代商品

 数百年タイムスリップしたマインドのまま、同じミッドタウンの中のブランドショップを眺めながら歩きましたが、目に入る商品はことごとく抜け殻同然です。

 ハッキリ言って死んでます。

 この差は何なんでしょう?


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