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五島手延べうどん

瀬兵音鏡の作者であるM.K氏が五島手延べうどんを送ってくれた。冷やしうどんにして頂く事にした。透き通るように白い手延べうどんの上に、青ねぎ、油揚げ、大豆、甘煮牛肉が載っている。白い器がうどんを輝かせ一段と食をそそる。

口の中でつるつるすべる感じが第一印象。麺の太さはうどんとそうめんの中間だ。子供の頃によく食べた冷や麦より麺は僅かに太いが、讃岐うどんの食べ応えと比べると圧倒的に上品である。

丸箸で掴もうとすると滑ってしまう。金比羅さんで買った箸だから、やきもちを焼いているのかな?!。口の中でも、麺と麺が決して絡もうとしないので、麺はすぐにでも喉の方へ、胃の方へと急ぐ感じを受ける。それ位丸くて喉に流れ込み易いのである。口の中での動きに、一瞬白魚の踊り食いを思い出した。

箸で適量摘むにも、喉越しの速さに合わせて口に運ぶにも、麺と麺、お互いが滑るのだ。茹でて水ですすいでいるにも関わらずである。五島うどんは割り箸に限る。

美味しさを高めるにはテンポや流れというものがある。丸箸ではもどかしくてどうにもならない。これまた、ステレオ屋の性が出てくる瞬間でもある。

五島手延べうどんは遣唐使によって伝えられ、五島の地で発展したとあり、手延べの段階で椿油を使うと知ったのも食した後であった。どうりで滑るはずである。

口の中に居る時間が短い割には、食べる端から力を貰える感じがあるので、夏には持って来いである。五島手延べうどんは一度食べると絶対に忘れない独特の食感と喉越しを持っている。讃岐うどんとは対極の魅力である。


発売以来"瀬兵音鏡"は評判が良く順調に売れてます。
さすがに発売初期のスタートダッシュには負けるが売れ行きは堅調。
音楽に命が吹き込まれると言うのも決してオーバーでは無い。
未だお持ちで無い方はこの機会にご体験頂きたく存じます。

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