トップ情報最近のニュース最近のニュース2011>日の丸「格下」扱いをこれ以上放置するな!!

日の丸「格下」扱いをこれ以上放置するな!!

2011.3.5 18:00 MSNニュース

自民党の石破茂政調会長は2日の記者会見で、国旗(日章旗、日の丸)を傷つけたり汚したりした場合、罪に問われる「国旗損壊罪」を新たに盛り込んだ刑法改正案を今国会に提出する方針を明らかにした。現行刑法には外国の国旗に対する損壊罪が明記されているが、日の丸に関する条文はない。

石破氏は「外国の国旗に対する罪があるのに、なぜ日章旗を汚損しても罪に問われないのかと言うのは素朴な感情だ。(本来は)国旗国歌法で国旗が日章旗だと定められた時(国旗損壊罪も)立法しておくべきだった」と語った。

この刑法改正案は議員立法。提出者の高市早苗元内閣府特命担当相は「日本人が外国の国旗を焼いたり切ったりしたら、刑法92条で2年以下の懲役または20万円以下の罰金となるのに、日の丸を日本人や外国人が傷つけても(条文がなく)対象にならない。主要国の(法令の)例を見てもアンバランス」と説明する。日の丸は「格下」扱いされていると言っていい。

実際、米仏独伊などでは刑法や個別法で、自国国旗に対する侮辱には罰金や懲役を科している。国立国会図書館によると、米国では1年以内の禁固刑、フランスは約100万円の罰金刑や6カ月拘禁の加重刑、ドイツは3年以下の自由刑か罰金となっている。

反日デモで「日の丸」が損壊されるケースが散見される近隣諸国も同様だ。韓国には自国国旗と同様、外国国旗に対する損壊罪もあるが、自国国旗への損壊罪の方がはるかに重罰。中国に至っては3年以下の懲役や政治的権利が奪われる罰則などがあるのは自国国旗(五星紅旗)を損壊した場合のみで、外国国旗を侮辱しても罪に問われない。

自国国旗のみ尊重する国。外国より自国を尊重する国。自国と外国を対等に尊重する国。国によって対応はまちまちだが、少なくとも外国国旗だけを尊重する国など皆無だろう。「日の丸・君が代」に大半の日本人が賛意を示す現在、自国と外国を対等に扱う法制こそ国民感情にかなうのではないか。第一、自国の国旗も尊重しないような国は、他国から信用もされなければ相手にもされないのは国際的にも常識。高市氏が指摘する「アンバランス」解消は急務といえる。

日本の国会は戦後、多くの「宿題」を先送りしてきた歴史がある。他国が日本を侵略した際、国民を避難誘導させる有事法制も「再び戦争を起こす国になる」という平和ボケとしか思えない反対論で長年、議論すら回避した。その意味で、高市氏が「6年前から提出を目指してきた」今回の改正案は、真っ当な国際国家に脱皮できるかの試金石となるはずだった。

ところが、改正案は翌3日の自民党シャドーキャビネットで原則の全会一致の賛同を得られず、「政調会長預かり」となった。党関係者によると、「自民党が右傾化したと思われる」との反対論が一部議員から出たためだという。

年度末を控え、混迷が増すばかりの今国会だが、自民党は後半国会も視野に同法案の提出を再考すべきだ。平成21年、地方の会合で国旗2枚を切り裂いて党旗に作り替えた過去がある民主党だが、「日の丸・君が代は国旗国歌として定着しており、こうした国民感情を尊重し、本内閣でも敬意をもって対応する」と今年1月の参院本会議で菅直人首相が述べたように、賛同者は少なくないはずだ。この機会を逃したら、それこそ国会は怠慢のそしりを免れないだろう。(森山昌秀)

◇…先週の永田町語録…◇

(2月28日)

▽びっくり

菅直人首相 斉藤さんからそういう発言が出たことに若干びっくりした。「ねじれ国会」では、何とかベターな選択をしてほしいというのが国民の願いだ。(衆院予算委員会で公明党の斉藤鉄夫氏が衆院解散・総選挙も選択肢だと迫ったことに)

▽小手先

大島理森自民党副総裁 ともかく小手先でくぐり抜けようとしている。詭弁(きべん)、強弁、責任転嫁だ。(予算委での政府、与党対応を記者団に)

(3月1日)

▽首が代わっても

前原誠司外相 菅直人首相が辞めて新たな方になったら現状のねじれが解消するのかと言えば、解消しない。首が代わって今の難しい状況が変わるとは思ってません。(首相退陣論について記者会見で)

▽選挙遠くない

大島理森自民党副総裁 選挙は遠くない。われわれの任期は2年ちょっとあるが、任期満了はあり得ない。選挙対策に全力を挙げたい。(衆院解散時期について自民党元議員パーティーで)

(2日)

▽海図なき航海

亀井静香国民新党代表 ビシッと方針を定めてまっしぐらに行かないといけない。海図なき航海ではうまくいかない。(民主党の国会運営について記者会見で)

▽同じ土俵

穀田恵二共産党国対委員長 民主党が法人税減税、消費増税という自民党と同じ土俵に上がっているため、閉塞(へいそく)感が漂っている。土俵そのものを変えることが求められている。(民主党が掲げる税制改革について記者会見で)

(3日)

▽日替わり

樽床伸二衆院国家基本政策委員長 毎日日替わりでいろいろな出来事が発生する。違う種類のテーマが次から次へ出てくるので、しっかり3月を乗り越えたい。(民主党の佐藤夕子衆院議員が離党届を提出したことを念頭に、グループ会合で)

▽箸の上げ下ろし

谷垣禎一自民党総裁 野党が箸の上げ下ろしまで与党を指導する必要はない。(2011年度予算関連法案が成立しない場合の野党の責任について問われ、記者会見で)

← Back     Next →