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圏央道の新区間開通 つながる北関東と東海
 「絶好のビジネスチャンス」

2014.6.28 MSN

首都圏中央連絡自動車道(圏央道)相模原愛川インターチェンジ(IC、神奈川県)−高尾山IC(東京都)が28日、開通したことで東名、中央道、関越道がつながった。慢性的に渋滞する都心を経由せず、北関東と東海地方が結ばれるとあって、関係各県では「新たな観光客を」「絶好のビジネスチャンス」などと期待している。

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割引プランも続々

「富士山と富岡製糸場という2つの世界遺産を一気に回れる」。中日本高速道路が開通効果をこうPRすれば、群馬県の大沢正明知事も「静岡と群馬が近くなるので世界遺産巡りがいろんな形で展開できるのでは」と期待を込める。

開通を記念して割引料金などを実施するレジャー施設も相次いでいる。

プリンスホテル(東京都豊島区)は埼玉県内で運営する4つのゴルフ場で、神奈川方面からの来場客のプレー料金を5〜30%割り引くサービスを9月末まで実施中だ。

「伊豆・三津(みと)シーパラダイス」(静岡県沼津市)では6月28日から7月末まで、埼玉、群馬両県在住者の入場料を割り引く。群馬サファリパーク(群馬県富岡市)でも神奈川、静岡両県からの来場者を半額にする。

静岡県は「北関東が新たな観光市場になる」(関係者)として、7月9日にはさいたま市、10日は前橋市で、静岡県内の観光・宿泊施設の最新情報を紹介する観光相談会を開く。埼玉県でも7月19日に神奈川県の海老名サービスエリア(SA)で物産展を開く。

神奈川県は「海のない県からどんどん来てほしい」(黒岩祐治知事)とアピール。群馬県内のショッピングモールで湘南の観光PRを行う予定だ。海水浴客の増加を見込む神奈川県茅ケ崎市では、観光情報の発信拠点として「道の駅」設置を検討している。


企業立地

沿線では物流施設の建設ラッシュが続いている。

相模原愛川ICにほど近い神奈川県愛川町の工業団地では、ヤマトホールディングスが国内最大規模の物流拠点「厚木ゲートウェイ」を建設するなど約140社が進出。開通効果を受けて、ヤマトでは、関東地方から荷物を配送する場合、その日のうちに届けられる範囲を現在の関東地方から、再来年以降は関西や中部地方にまで広げる考えだ。

北関東を中心にショッピングセンターを展開する「ベイシア」(前橋市)は、圏央道青梅ICのある東京都青梅市内に今秋、都内初出店となる店舗をオープンする。さらに、神奈川県内への進出も検討している。

群馬県では台風や地震などの「災害が少ない県」をPRして、今秋からは伊勢崎市内に大型の工業団地を造成する予定で、県企業誘致推進室は「圏央道を使って静岡県などの企業を訪問できれば」としている。

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