Blue note 東京へライブを聴きに行った。
製品の開発に没頭する毎日を過ごしていると、
音楽を楽しみにライブ会場へ足を運ぶという、
余裕が無くなっている事が真に残念でならない。
”二兎を追う者は一兎をも得ず”
という諺を言い訳に自分を納得させるしかない。
さて、勝手に彼の事を私は人間楽器と呼んでいるのだが、
そのハミング、スキャットは楽器以上に音程が正確だ。
オクターブ以上も離れたアップダウンの激しい音程を、
ピタリと決めるその図抜けた音感には驚かされるばかりである。
私の持っている唯一のディスは”スペイン”という、
チックコリアとのデュオ盤である。
その中でパーカッションを思わせる叩く音が入っているのだが、
それがどんな物から音が出ているのかイメージ出来なかった。
ライブを見てその謎が解けた。
左手にワイヤレスマイクを持ち右手で自分の胸を叩いている音だったのだ。
一流のミュージシャンの音楽は本当に素晴らしい。
ただ、所々でオーディオ屋としての性が覗く、
もう一人の自分がそこに居たのが何とも言えない気分になった。
ギタリストの手の動きに対して、
一呼吸遅れてスピーカーから音が聞こえるのである。
アフレコで重ねている感じがするのは頂けない。
どこかに問題が潜んでいるのだろう。
ギター、バイオリン、ドラム、ベース、キーボード、
女性ボーカル、男性ボーカルのメンバーだったが、
みんな素晴らしかった!