スピーカーが音を伝える上で大切な事
先ずインシュレーターを使う上では、スピーカーの特徴や基本を知っておかなければなりません。
オーディオの世界において、スピーカーはプレーヤー、電源、アンプ、ケーブルなどを通った後にたどり着く部分であり、スピーカーとリスニング環境は最も重要な部分です。
簡単に説明すると、スピーカーの手前までは伝送と増幅が役目ですが、スピーカーだけは他と大きく異っていて、電気信号を音楽振動に変換する手品師のような役割を担っています。その振動が空気を通して初めて音になります。
通常、コーン型、リボン型、ホーン型、ドーム型などの(振動を起こす部分である)スピーカーユニットをエンクロージャー(箱)に収納した構造になっています。
エンクロージャーには主にバスレフ型、密閉型などがあり、音楽振動をコントロールする事によって音を作り出しているのです。
つまり、スピーカーはシンプルな構造でありながら複雑な音を発信しており、人々への伝わり方は使いこなし次第で大きく変化するとてもデリケートなものです。
では、スピーカーはインシュレーターを使用することにより、どのような効果を発揮してくれるのでしょう。
インシュレーターを使用したスピーカーでは
どのような高級スピーカーでも、置いている棚や台に余計な振動が伝わると音は濁ってしまいます。
信頼できるシステムには、音を正確に伝える事が出来る、つまり振動のパーフェクトな通訳である事が求められます。私達は振動エネルギーの強弱と緩急に追随出来、なおかつ感情を伝える事の出来るシステムを探し求めているのです。
如何に計算されたアンプとスピーカーでも、無限に存在するであろうルームアコースティックや、起きる可能性のある振動等の環境を予測する事は極めて困難です。
スピーカーをセッティングする場合には、スピーカースタンド、インシュレーターなどを活用し、充分な性能が発揮出来る環境を整えましょう。
インシュレーターには、スピーカーの振動を緩衝材として緩和したり、特定の周波数を増減せずに音楽振動を正しく伝える導通材といった働きを通じ、スピーカーの本来の能力を最大限発揮させてくれる能力が求められるのです。
つまり、インシュレーター等を使い正しくセッティングされてこそ、スピーカー本来の実力を発揮出来るのです。
オーディオは振動に始まり振動に帰結します。
振動を如何に正確にコントロール出来るかがオーディオの命題なのです。
振動を制する者がオーディオを制すると言っても過言ではありません。