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清貧オーディオの極・シンプルセット(RK-AL12/Gen2)

清貧オーディオが実現するまでの経緯編

N.Sさんは「ヨガナンダ」というウェブをご自身で持ち、主にスピリチュアルなメッセージを発信しています。自由人として生きている彼は、平和都市広島の地で幅広い交友関係を持ち、平和公園の公共トイレ掃除等のボランティア活動に力を入れ、広島の町に公徳面で貢献しています。

少しまとまったお金が出来るとインドやカンボジアへ出かけ、自然と共生している現地の人達に溶け込んだ生活をしながら交流を広めています。野菜や果物の豊富な東南アジアの子供達の光り輝いている目を見ていると幸せな気分になれるのだそうです。N.Sさんは金銭欲の薄い清貧生活を実践されている稀有な人物です。

カイザーサウンドの奏でる音楽には以前より強い関心と興味を持ってくれてはいても、先立つ物が無い為にオーディオシステムの構築はままならないのです。彼の書く文章や音楽的感性には優れたものがあり、それを活かして欲しいと常に願っていました。

この度ローゼンクランツから発売されたスピーカー(RK-AL12/Gen2)は、音も然る事ながら、アンプやケーブルにお金が掛からないオーディオ入門者にとっては願っても無い製品です。

安いアンプでも鳴らせるという事を証明する為に、当社では中国製の真空管アンプを購入して半年ほどテストしています。そのSP-FU-50というアンプはシングルながら出力が13WX2もあります。

95dBと能率の高いカーディナルシリーズに繋ぎますと、ハム音が結構気になりますが、90dBのRK-AL12/Gen2では全く問題ありません。価格は25,000円とビックリするほど安いのですが、聞き惚れるような生々しい歌声は抑揚が素晴らしく、リズムやメロディーとのバランスが絶妙です。音のうるさい私であっても不満を感じないほどです。


願ってもない清貧オーディオの在り方が実現

安いアンプでのテストとしての役どころは終えたので、箱に入れて仕舞い込んでいたのですが、ある絶好の使い道を閃めきました。12月の帰広を前に彼に次のような提案をしたのです。

奉仕活動の労いとお布施的意味合いでそのアンプを彼に納め、「RK-AL12/Gen2を思い切って導入してはどうか!」と・・・。『願ってもない話です! 言われる通りにします!』と彼に喜んで貰え、スピーカーを長期分割での購入という形に至ったのでした。

このアンプはUSB端子付きの優れもので、今話題のPCオーディオ対応となっている為、CDプレーヤーが無くてもパソコンに繋ぐだけで、スピーカーから音楽を鳴らす事が出来るのです。必要なのはUSBケーブルとスピーカーケーブルのみです。

ローゼンクランツの奏でる音楽によって、清貧生活を送る彼の中でどのような心の変化が現れるのかを知りたかったのと、彼のような父性と母性を併せ持つような純な人間に、ローゼンクランツ製品のレビューを感じたままに書いて欲しかったのです。

 

清貧オーディオの極(RK-AL12/Gen2)設置編

古い長屋風アパートでの設置

話には聞いていましたが、彼の住まいは40年前の長屋風アパートですから歩くとゆらゆらします。スタンドの前側にダンボールをあてがい前に倒れ難いように工夫をしました。スピーカーケーブルは、広島のカイザーにあったアクロテックの6010(6N)を取りあえず繋ぎます。

恵まれない条件の中ですが、スピーカーの位置出しだけは慎重に完璧に決めました。それが大きく効いたのか? あるいは彼の人徳が引き出したのか!? これだけのシステムで本当に素晴らしい音楽を奏でます。予想を超える鳴り方にちょっとビックリ!

一般のスピーカーは低音と中音が全く別の動きをする為に、両者の音が溶け合わず乖離してしまうという問題があります。特に振動移動が遅い和室では被り気味の不自然な低音となり良い音がしないと言われます。しかし、このRK-AL12/Gen2に限ってはそんな説は通用しません。フルレンジという事もありますが、ものの見事に鳴るのです。


確かな技術に支えられたRK-AL12/Gen2の実力

その秘密はローゼンクランツの確かな技術に支えられたエンクロージャーとスタンドにあります。振動放出を自己解決する為の数々のメカニズムの具備に尽きるのですが、中でも、スタンドのスリットや切り欠きは空気との接触面を多くする事によって時間あたりの振動処理能力が飛躍的に上がるのです。

だから、空気を沢山含んだ畳に振動が到達する頃には大半の振動は大気中に放出済みとなっている訳です。それと同時に随所に倍音が誕生成長すべくカイザー寸法を多用しているので、不要振動その物が発生しないメカニズムであり、その点が他と大きく違うところです。

ヘイリーの歌うアメイジング・グレイスに至っては、まるで女神が現れたのではないかと錯覚するほどの透き通った声がします。シンセサイザーを駆使したヒーリングミュージックも雄大そのものです。


金満オーディオ・清貧オーディオ、どっちが幸せ?

彼が過去にオーディオに凝っていた時の唯一の名残が、アンプが載っているGTラックです。テーブルタップも数百円の物です。素晴らしい音楽に包まれていると、それら全てが輝いて見えるから不思議です。

何百万、何千万と費やしても、音楽を感じさせてくれない滑稽なシーンに出くわす事も度々ですが、そのようなシステムの人達にこの清貧オーディオの極みの音を聞かせて上げたいほどです。

一体音楽とは何なのかと?!・・・

貧乏長屋に満ち足りた空間が誕生した瞬間です。

この先N.Sさんからどんな感想が届くのか?

楽しみにしていて下さい。

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