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太過ぎるパワーケーブルは音が悪い!



 表皮効果

 太いDCケーブルは見るからに力強そうですが、本当にそうなんでしょうか?!。大電流を流しても熱を持ちにくいから良いという風に思われているようですが、何でも過ぎたるは及ばざるが如しです。太いのは音にとってはむしろマイナス面の方が大きいでしょう。一つの項目だけを見て全ての判断としない事です。人間も太り過ぎると動きが鈍くなるのと似ています。

 分かり易い例えで説明申し上げましょう。釜に火を入れても風呂の水は直ぐには沸きません。表面だけ熱く、下の方は水といった経験をどなたもお持ちでしょう。太いケーブルもそれと同じで、表皮部分にしか電流が流れず、中心部分は遅れをとります。聴感上低音がダブついたように感じるのは、ケーブル全体としての足並みが揃わない事が原因です。

 さりとて細過ぎもいけません。私がいつも言ってますように、丁度良いのが良いのです。音の良いケーブルは「線形の太さ」とその「量」、そして、「撚りピッチ」や絶縁材、シース素材の「厚」み等、多くのファクターの総合バランスによって生まれるものです。また、各素材の「物性の響きの方向性」によっても影響を受けます。


 銀メッキを施すと足並みが揃わなくなる

 ただでさえ、導体の中心部はエネルギー伝達が遅れるのに、表皮部分に電気抵抗の少ない銀メッキを施すのも、中の導体との足並みがもっと揃わない原因となり音楽のリズムやテンポ感は悪くなります。設計の上手く行ったDCケーブルでしたら8ゲージもあれば充分です。エネルギーとは「速度の2乗」に「質量」を掛けたものです。むしろ量より速さの方が効くのです。音楽とは速い人が遅い人に合わせてあげることから始まります。


 撚りピッチの重要性

 線材の撚りについても分かり易い例えを用いて説明致しましょう。船のスクリューですが、回転を上げるほど船は速く進むのでしょうか?。その答えはノーです。水にはねばりと抵抗があります。しかし、ある一定の回転を超えるとスクリューの周りの部分の水はゼリーが壊れるように分断されます。こうなったら推進力は生まれません。従って撚りピッチが短いケーブルは音楽エネルギーを速く伝えるには不向きという事になります。また、反対に撚りがウンと少ない物もエネルギーが萎え易いのです。これまた、丁度良いのが良いのです。


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