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その12 「ミラクルサウンド・スクリーン用スタンド完成間近」


 ミラクルサウンド・スクリーン用スタンドの第一段階加工が木工、金属加工ともに出来上がってきました。今回帰広した一番の目的は、このスタンドを二組完成させることにあります。物作りの拠点が全て広島にあるものですから、材料の方向チェック等肝心な作業の都度帰らなければならず何かと大変です。

 金属加工の面では30ミリと33ミリのナットを事前にK氏に買って来て貰っていましたので、後はそれに合わせて35ミリのエコブラスの金属棒にネジを切りさえすれば良かったはずなのが、思わぬ所でトラブルが発生。それは、用意していたナットのネジのピッチが3,5ミリの物だったので、指示通りにネジを切ると、ピッチが荒い分ネジの谷が深くなり、30ミリのネジを切った後に食い込みが出来るというのです。

 それは一寸まずいので、すぐにいつもお世話になっているネジ問屋に電話で確認を取ります。すると、2ミリと1,5ミリのピッチの物も有るという事なので急遽2ミリに加工変更して貰います。金曜の夕方のことですから、もうその日は2ミリピッチのナットを買いに行く時間はありません。その後連休に入ってしまいますので、火曜日になるまで仮組みはお預けになります。

 とにかく、出来上がってみないことには、何があるか最後まで分からないので安心は出来ません。1,700ミリ強あるエコブラス棒の重さは20キロ近くあります。また、7本から成るポールにしても、これまた20キロくらいになりますから、扇状のベース等を含めますと軽く45キロは超えそうな相当にガッシリした物になりそうです。


 42ミリ(0,4kaiser)厚で出来たハードメイプルベースに関しては、明日から塗装に入り、連休明けの5日には出来上がります。そうすると、ナットも同じ日に手に入るでしょうから、何とか仮組みをして試作品の目処がつきそうです。


 特に、扇状ベースの出来栄えが予想通りに仕上がり、私としては大変満足です。今までは壁に立て掛けて聴いていましたので、ポールの底の部分がしっかりと床を踏みしめる事が出来ておらず、ポールその物が発する音楽のエネルギーが、持っている能力の1/3位しか出ていなかったように感じています。


 このベースに、しっかりと7本のポールが踏ん張るように立った時が、私の頭の中にイメージした音が出るはずです。全ての設計の基準は、1kaiser(105ミリ)の整数倍によって成り立っていますから、「基本音楽波」の上に「倍音」が美しく乗り、何とも言えない「夢世界」を作ってくれることでしょう。


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