トップ情報東京試聴室奮闘物語その29 志賀高原原木杉簡易オーディオ壁を導入

その29 志賀高原原木杉簡易オーディオ壁を導入

東京試聴室は賃貸ですから内装に手を加えようなんて思ってもいませんでしたが、お客さん宅に施工した志賀高原原木杉オーディオ壁の音が想像を遥かに超える素晴らしい音になったので、何が何でも東京試聴室にも導入してみたくなりました。

如何に賃貸マンションの縛りがあるとは言え、あれだけ素晴らしい音が作れるのを分っていながらみすみす諦めるのはあまりにも勿体無い。出る時に元通りにして返せば良いだけの話だという思いに至りました。

スピーカーの背面に当たる部分はベランダへ繋がる吐き出しの窓ですから、そこは手付かずです。先ずは側面だけに簡易オーディオ壁を施工してみる事にしました。

左の壁は隣室との間仕切りですから、両方から石膏ボードを貼っただけの軟でボコボコです。方や右の壁は隣家との壁ですからかなり厚い鉄筋コンクリート壁です。恐らくその上に石膏ボードを貼って、仕上げはクロス貼りではないかと思います。

そのあまりにも違う両者の壁の強度の差を埋めるべく、左壁だけはポーランド製のOSチップボード(9ミリ)を下地に貼るようにしましたが、右側はいきなり杉板を貼りました。固定の方法は1ミリほどのピンネイルをエアーショットです。

板の基本寸法はカイザー寸法である幅105ミリ、厚さ10.5ミリで、音の相性の良い3種類の長さ(945、1,575、1,890)の板を組み合わせ、適度な間隔を開けてシンメトリカルな配置パターンを計画していました。

取り付けてしまってからでは遅いので、実際に施工する前にさまざまな配置パターンの音を簡易的に材料を立て掛けた状態で試聴してみる事にしました。当然材料の上下裏表のチェックも行いましたが、いつも通り響きの方向を上であり手前に向けるのが間違いなく良かったです。

 

『ひらめいたぞ!』と息子が口を開けました。

『聴き手方向に加速が付くような配置にしたらどうか』と・・・。

短、中、短、中、長、という伸びて来るような順番です。

「これは素晴らしい、ローゼンクランツの音だ!」

「よし、これで行こう!」

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