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ボアアップ・レガシーは羊の皮を被った狼だった

6月末の土日に千葉のサウンドワークス・サマーセールに参加しました。私の用意したジャズの名曲とSound Revolverの音の効果を体験した紅いレガシーに乗るY.Iさんは、音楽の魅力を改めて知る事になりました。

翌日、Sound Revolverと今付いているスピーカーケーブルから、Swingへの変更をすぐに頼んだそうです。低音部の鳴り方に制動が効いていなかったので、私がSwingに換えるよう勧めたのです。


そのレガシーで試聴時の事です。

運転席に座った私は鍵を渡され、

キーをひねったのに、エンジン音がしないので、

「アラッ! 掛かっていない!」 

と言って、キーを戻し、

もう一度かけ直そうとすると・・・


『掛かっていたんですよ!』


「えっ! 本当?!」 

二度目は更にその音に驚きました!

ただ静かなだけではないのです。

「この音は一般の車と全く違いますね!?」


『さすが、音のプロですね! カイザーさんは・・・』

『実は、エンジンをボアアップしているんです』。

『その精度が高いから静かなんです』。

何でも、本田のF1がらみで関係のある会社でやって貰ったのだそうです。


冗談に、「運転してみたいなぁ!」 と、つぶやくと・・・


『凄い加速ですよ!』 と、誇らしげ。 

『どうぞ、運転してみて下さい!』


「久し振りのミッション車だから、エンストさせてしまうよ!」

『大丈夫です、気にしないで乗って下さい』

『大きい道路へ出るまで自分が運転して、途中で代わりますから・・・』


クラッチが繋がるのを探るように発進しましたが、思いの外繋がり幅が広く、とても滑らかに繋がります。ほとんどショックが無くノッキングが起こり難いのには驚きました。もっと合わせ幅が狭いのかと思っていましたが、とても運転し易いです。

このエンジン音を一般の車で聞くことはありません。飛行機が離陸する時の”ヒューン”というジェットエンジンの音とそっくりなのです。2速、3速と背中に掛かるGから男熱が上がるのが分かります。

紅いレガシーの秘めたる実力を外観から知るすべは全くありません。しれッとした顔をして、並み居る大排気量の高級車を後続化させて走る快感は、Y.Iさんのみが知る事です。3000CCから200CCのボアアップですが、350馬力ほどあるそうです。

羊の皮を被った狼とは正にこの事です。


10年ほど前に乗っていたマセラッティー・クアトロポルテのターボエンジンの音を思い出しました。レガシーはフェラーリの285馬力エンジンを積んだあのワイルドな感じとはまた違う知的且つクールな昂ぶりです。如何に紅いレガシーがモンスターマシンであるか分かって頂けるでしょう。


この感覚は私の脳が体感したことのない部位を刺激したようです。

この歳になって、まずいモノを覚えてしまったようです。

「のりぴー状態なのかもしれない!」 

と、禁断の言葉がポロリと口から漏れてしまいました。


すると、Y.Iさんはエンジンのボアアップだけではなく、走行性能を上げるには色々な方法があるので、助言のもとに自分にあった形に仕上げて行く楽しみがあると教えてくれました。 

『今度一緒にその会社へ行きましょう!』 

また、楽しみが一つ増えました。

最近買ったばかりの'07式のクライスラー300Cツーリング5.7Lが間もなく手許に届くので、ドライブ方々行ってみましょう。

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