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その5 「官能的と禁欲的」 |
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その日の夜、「ジャック・ディー・ジョネット」、「ピーター・アースキン」、「フィリー・ジョー・ジョーンズ」と立て続けにシンバルを中心に聴いてきましたが、いずれも申し分なく「音楽が生き生き」と「うねるように」、そして「切れ込みよくなる」感じの変化を示してくれます。正にBIGの表面にディンプル加工をしたその形状どおりの音に変身しています。音楽に味わい深いものが注入されたようでもあります。 マランツのDAコンバーター(プロジェクトD-1)の前1点を交換してのテストです。かれこれ4時間位は経ちましたでしょうか今のところ違和感は感じません。そこで、今度は魂の歌手「アビー・リンカーン」を聴くことにします。お目当ては「You Gotta Pay The Band」というアルバムの中の5曲目You Made Me Funnyという彼女自身の曲です。 |
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チャーリー・ヘイデンのおぞましい雰囲気のベースに誘われるように歌い始める、アビーの凄みのある歌がどのように聞こえるのか?、システムに変化がある度によく聴く曲でありますが、今日のは、深い、深い二度と戻れない世界に引き込まれていくような不気味さを感じます。彼女のうめきのようなハミングは、これまた、素の声を聴いているようなリアルさ。 |
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こうなると、むさぼるように次々とディスクを聴きたくなってきます。BIG JAZZと名付けたわけですが、何故か無性にクラシックが聴いてみたくなってきました。オドロオドロした感じが出るのはよく分りましたので、今度は心が洗われるような曲はどんな感じになるのでしょうか?興味深いものがあります。 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮のバッハのマタイ受難曲です。声がよく通るような聴こえ方をします、すぐ気になって普段どおりのBIGに戻してみます。やはり感じたとおりの違いが確認できます。こちらは落ち着いた感じで、BIG JAZZに比べると少し引き気味に禁欲的に聴こえる感じです。 |
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もう一度BIG JAZZで聴いてみることにします。決してJAZZ向きということで荒れるような感じは全くありません。私の結論としてはどちらも有りというものです。ただJAZZにおいては不思議というか、当たり前というべきかBIGJAZZの方が文句無しにいいと感じました。今日は1個入れ替えただけのテストでしたが、次回に18個出来て全て入れ替えて聴いた時にどのようなことになるのか興味の尽きないところであります。 |
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