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性分化疾患



 人間は一般的に生まれた時点で男であるか女であるかの判別がつくものですが、まれに染色体やホルモンの異常により、外性器、内性器や性腺(卵巣、精巣)等、医学的な見地からでも簡単に性別の判断が下せないケースがあるそうです。

 男女それぞれの性が曖昧だったり、食い違って生まれてくる病気の総称を「性分化疾患」と呼ぶそうですが、その数は意外と多く2,000人に1人と言われています。それは、最近になって世間での理解度が高まってきた、心と体が不一致の性同一性障害とも違う疾患です。

 つい先だって世界陸上女子800メートルで優勝したセメンヤ選手が両性具有だったという事をきっかけに、その問題が脚光を浴び、また医療現場での対応の難しさ等の実態が明らかにされようとしています。

 そもそもオリンピックに出てくるような女子選手は皆さん多かれ少なかれ、そのライン上にあるのではないでしょうか。骨格から筋肉から、どう見ても男以上に男らしい体つきをしている人達の多いことか。

 中には卵巣と精巣の両方がある人もいたり、外性器からでも判断がつかず、「どちらの性で生殖能力があるのか」や「将来男女どちらだとより充実した性生活が送れるか」等、何を優先して性別が選ばれるのか100%の答えは無いようです。

 魚なんかに多く見られるように、生き物はメスになったりオスになったり役割が変化出来る方が本来の姿に近い訳ですから、性分化疾患が当たり前として受け止められるような寛容な社会風土になることを望みたいです

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