深夜の2時頃息抜きに野球の動画を見ていた時、森友哉のバッティングを初めて見て衝撃が走った。そのせいで目が冴え、徹夜をしてしまった。野球をやったことのある者ならどれだけ凄いかが解るのだが・・・。
身長170センチはチーム一の小柄だろう。その小さな身体で三試合連続で打ったというのだから驚きだ! しかもその内容たるや、レフト、ライト、センターへと広角に打ち分けているのである。三冠王を取った頃の落合ばりの技術をもう既に身につけている。
落合は体幹が強いから払うようにしてもスタンドへ持っていけたが、森の場合は小さいので、タイミング、バットコントロール、強く振り切るの三拍子が揃わないとスタンドへは届いてくれない。それだけ完璧がでなければならない。
1本目は外の球をレフトスタンドへ、普通は流し打ちと言って右肩が開き気味でバットが出るものだが、呼び込んで強く振り切っている。
プロ1号
二本目はアウトコース高めの球をライト方向へ渾身の力で振り切っている。室伏広治のハンマー投げのような遠心力がボールに伝わっているのがフォームを見ていてよく分かる。遠くへ飛ばすにはこうあるべきというのは誰でも分かっているが、実際にそれが出来る選手は滅多にいないのだ。
三塁を守る桐蔭高校の先輩中田翔の「こいつには負けた!」と言っているような顔が印象的・・・。普通なら笑顔の余裕を見せるものだが、全日本の4番を打ったプライドを崩された格好だ。強者には本能的に分かってしまうのである。
バットとボールはどちらも丸いものだから当たる場所といえば点と点、更にどこに投げてくるかわからないし、速い球か遅い球かも分からない。バットに当てるだけでも大変なのだ。
プロ2号
構えたバットは振り始めるまでピクリとも動かない。凄い集中力と隙のない構えから一瞬で仕留めてしまう居合い抜きのようなバッティングだ。それも押し込みながら振り切っている。このレベルは教えて出来るものではない。