以下はペンネームwakaという人物がアマゾンに投稿したレビューである。このところ諸々の製品開発に忙しく本を買っても読む隙がない。しからばと、気になる本の既読者からのレビューに目を通し読んだ気分になっている。最近手に入れた省エネ読書法である。
褒められたものではないし、好きではないが、全く読まないよりはましと自分に言い聞かせている。それもこれも本業の手抜きだけはしたくないとの強い思いとの裏腹の苦肉の策なのだ。取捨選択だけは誰にも負けない自信と歳の成せる技なのだが、誰にでも勧められるものではない。
貝崎静雄
レビュー対象商品: 中国はもう終わっている (一般書) (単行本)
今年(2013年)6月、中国の株価暴落が起きた際、中国政府は救済措置をしなかった。ここで金融緩和をすると、不動産バブルやインフレが起きるからである。中国のこれまでの経済成長は、過剰投資(不動産投資、公共事業投資、設備投資)によるものであり、そのツケがきているのである。
金融緩和をすればインフレによる民衆蜂起が起きる可能性が高まり、金融を引き締めれば経済が麻痺する可能性が高まり、中国経済は崩壊せざるをえない状況だという。
また大気汚染も深刻で、大気汚染をなくすには、経済成長を鈍化させなくてはならないが、それはバブル崩壊に直結する。大気汚染や水質汚染など環境の悪化を防ぐには、経済成長のペースを下げざるをえないが、そうなると食えなくなった民衆が暴動を起こし、かといって、経済成長のために無理な生産を続ければ、環境汚染が進んでやはり民衆が暴動を起こす。
中国はもう回復不能の状態である。「歴史上、中華帝国は『資源乱獲→資源枯渇→干ばつや水害→農民困窮→大暴動』というサイクルを繰り返して滅亡するというのが1つの法則になっています」(黄文雄)という。
人民に残された道は、海外逃亡しかなく、どこの国でも中国からの不法入国者が増えているという。そんな沈没間近の中国に擦り寄る韓国も、中国と共倒れになる将来しかないと言える。
黄文雄氏と石平氏は以前から中国資本主義の危うさを指摘していたが、予想以上の速さで事態は進んだ。中国政権が崩壊すれば、何千万、何億もの人民がなだれを打って日本に逃げ込んでくる可能性があるので、日本は周辺各国と密接に連携しておく必要があると述べている。なので、安倍政権が発足直後からASEANやインド、中東などに対して、積極的に外交を行っていることを高く評価している。