トップ情報最近のニュース最近のニュース2001>ネットワークコイルについてお客さんから頂いたメールです

ネットワークコイルについてお客さんから頂いたメールです


 ----- Original Message -----
 From: "T/N"
 To: "Rosenkranz" <info@rosenkranz-jp.com>
 Sent: Saturday, September 15, 2001 10:19 AM
 Subject: ネットワークコイルについて


 ローゼンクランツ 貝崎 様

 5月頃PB-JRその他を購入しましたT/Nです。御社のホームページのノウハウ、情報など楽しく拝見しております。

 9/13にネットワークコイルの事について述べられておりますが、それを読んで私も過去に研究したこと事を思い出しましたのでご参考までに書きたいと思います。私は音研製の3ウエイホーンSPをネットワーク方式で使っているのですが、オリジナルの12dbから6dbに変更した事による音場の違いに愕然としたことからネットワーク素子と定数をしばらく研究した時期があります。

 コイルについても色々試しましたが、というかネットワークコイルを単品販売しているメーカはあまりありませんので、ほとんど使ってみました。ただ銅箔コイルの物と鉄芯コイルは始めから除きましたが。結論から言いますと、カナダのSOLEN製の空芯コイルを選びました。http://www.solen.ca/induct.htmここはスピーカに関するあらゆる部品を販売しています。ネットワークコイルについては線径が0.8mmから2.6mm迄の6種類の単線による物と、1.3mmから2.4mm迄の4種類の単線相当の7本の単線を束にしたリッツ線構造の空芯コイルを販売しています。(単線と言うことで、表皮効果を心配するのはどこでも同じ様です。)インダクタンス値に対して最適な線径或いは構造を選択出来る訳です。純度99.99%酸素含有量200ppmの赤いポリウレタン絶縁(綺麗です)による銅線でワニス含浸しており、したがってほどけば調整もできます。

 私は800Hzと8kHzのハイカット用に単線とリッツ線構造のコイルをそれぞれ5種類位購入して試聴しました。その時分かったのはSPケーブルもネットワークコイルも構造による音の傾向は同じだと言うことでした。(直列に使用しているわけですから当然ですが)線を太くすると高い音が出なくなるし、線を並列にした構造のリッツ線はちょっと聞いた感じはクリアかと思いましたが、音がにじんだ感じ−音が死んでいる印象です。

 抵抗やトランジスタ、真空管等並列に使うとこうなりますので、特性のわずかな違いが足を引っ張り合うようです。線を細くすると有るところから音が濁り詰まってきます。最適値がありインダクタンス値で最適な線径は変わりました。(音の良い向きは同じだった。)太い線、特にリッツ線のコイルはかなりの重さで、値段も安くないのですが音出しして数秒で捨てることになります。この辺はみなさん同じ経験をされているようですね。

 9月15日  T/N


back