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大変換期に来ている日本


 ソ連邦の崩壊に始まり、南北ドイツの統一、激動の20世紀が終わり、新たな世紀を迎えてもいっこうに明かりが見えてこないこの閉塞状況は一体どうなっていくのでしょう。中国を筆頭とする東南アジアの発展、特に低賃金の国への生産システムの移行が加速度的に進んでいることが、今日の不況の根幹があるように思えます。

 1日の賃金が200円ほどの国で生産されたものが入ってくるようになれば、日本の平均賃金が1万円としても50倍も違うわけですからひとたまりもありません。それも日に日に物の性能が上がってきていますので脅威を越えて、もうまったく歯がたたない状況です。それの最たるものがユニクロや青山です、聞くところによるとスーツ1着が4〜5,000円で出来るとか?、とても日本では無理です。

 通信と交通手段の発達に伴い、急速に地球は狭くなってきています。その為に国境や民族の垣根は取り払われ、国単位、あるいは民族単位で発展していくことや管理していくことが無理のようになってきています。もう既に芸術やスポーツの世界では現実にそういうことになっています。

 日本のお家芸であった半導体も、作れば作るほど赤字が膨らむようになり、その部門から名門企業はこぞって撤退し始める動きがここにきて見えるようになりました。ですから一般の労働者もそのうち国の垣根を越えて、高賃金の人達だけではなく、低賃金の人達の民族移動も起こってくるのではないでしょうか。いや、まさにもうその真っ只中に入っていっていると言っても過言ではないでしょう。

 安い賃金の働き手の入国を拒むことが出来なくなり、むしろ企業は必要としていますから、そうした人に追いやられるように失業者は今以上に増え続けると思います。国民は節約をしようと安いものに目がいき自分で自分の首をしめるような結果になります。そして国はそうした人達を支えきれなくなり、高税率になり暮らしにくい国になっていくでしょう。

 このままでは立ち行かなくなるのは目に見えています。その為に今後の日本丸の舵取りを任せられる強い信念の政治家が現れることが望まれます。


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