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無責任な言動


 この最近、神田にあるCECの試聴室の方からSTB-51を試聴させて欲しいという依頼がありましたので送らせてもらいました。「その音の効果には素晴らしいものが有る」という、報告を頂くと同時に、「少し鳴き過ぎではないか」という、ご指摘も受けました。賛否両論あるでしょうけど、私の物作りの段階ではありとあらゆる実験を重ねた上で出した結論であります。

 そうしたこともありましたので、次回東京に行った際にお邪魔させていただくこととしました。そして、その現場で実際にどういう音になっているのか確認することが私にとっての大事な仕事のひとつです。小さなビルの2階に事務所と一緒に、仕切り無しにステレオがワンシステム置いてあり、取り分けてこだわりを感じるものは私の目には何一つありません。

 お聞きするところによりますと、オーディオアクセサリー等を作っている「M」という会社が、CECから委託を受けてやっているというものでした。そして、「これが、この度お聞かせいただいたSTB-51のインプレッションです」と、言ってプリントされた紙を手渡されました。

 その内容は、「音楽性のある素晴らしいモノである」という感想と、「少し金属の鳴きを感じる」のでM社から発売されている防振材を貼るといいでしょう、と書かれてありました。ここまでは何の文句もありませんが、私は次の文章のくだりには納得できませんでした。

 その鳴きに関して触れていることですが、「指紋も付くし、音に関しても表面にメッキを施すといいでしょう」と書かれてあるのです。実際に確認もしないで無責任な意見など述べないで貰いたいと厳しく申し入れました。ましてや、CECの試聴室という信ぴょう性を大きく期待される立場にある者のすることではないというのが私の見解です。


 今まで、このCDスタビライザーの音質向上の為の表面処理について詳しく触れたことはありませんでしたが、幾通りもの塗装やメッキを施し、厳しい試聴を繰り返した者からすると、そうした無責任な言動には目をつぶれないのです。「やってからモノを言え!」と言いたい。




















 どんな形の表面処理をしようとも、ある種の膜で覆ってしまいますので音抜けが悪くなり、楽器の自然な響きが削がれてしまうのです。見た目より実際に音の良さをローゼンクランツでは大切にしておりますので、インシュレーターともども地金を通しています。また、ローゼンクランツ製品の「歯と歯茎構造」の物には仕掛けがありますので、単に素材を加工した物とは違って進化する余地を多分に持っているのです。


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