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ロビン企画の大山さんと楽しい食事


 KAISERの本社か?


 相模原でB&W800の調整を終えた後、ロビン企画の大山社長と食事をする予定です。立川方面へ向けて16号を車で走っていたら、目の前にドーンと「KAISERの看板」が目に入ってきました。すると、右足は即座にブレーキを踏み車を止めていました。

 悪い気はしないものです。なんとも言えぬ親しみを感じ、トランクにあるカメラを取り出し、早速撮影です。いくら周りを見渡してもKAISER以外の文字は一切無く、何の商売をやっているのか近づいて店内を見ないことには分かりません。

 体に熱い電気が走った

 一見高級外車ディーラーのような雰囲気ですが、よく見るとどうやらパチンコ屋さんのようです。この時、私の体に20年ほど前に感じたある種電気のようなものが走りました。それは、男の野心のようなものです。10年前に商売の量的発展は止めて、自分自身の質的発展のみに努めようと誓ったのはずなのにです。

 口の中が熱くなるような、久しぶりに感じる奮まりです。完全に鎮火したはずなのに、また、火が点こうとしている。これから一体私はどうなって行くのか?、自分でも分からなくなってきました。

 『カイザーさんはいつも来年だから・・・』

 それから30分ほど車を走らしたでしょうか?。ロビン企画に着きますと、夜の9時を過ぎたというのにまだお客さんが居ました。その方はアンプだけでも3,000万円の物を持っていると聞かされ腰が抜けそうになりました。世の中にはいろんな人が居るものだとつくづく感じます。

 そこへ、大山さんが『カイザーさん!、アメリカの方へインシュレーターを持って売り込みに行きましょうよ!』と誘ってくる。去年の12月にも誘ってくれてその気になっていたのですが、パスポートがいくら探しても見つからなかったのでお流れになった事があるのです。

 そして、「来年行きましょう」と言うと、『カイザーさんはいつも来年だから』と言われてしまった。今のところ、2年掛けて日本をくまなく訪問しようと思っていますので、その次の目標になるかもしれませんね。

 昔の夢を思い出した

 学生時代の夢は、商社マンになって世界中を駆け巡りたいと思っていましたが、それは実現出来ませんでした。今度は「自分が作った商品を引っさげて、世界を歩いてみるのもいいかなぁ」と今日のKAISERの看板を見てから思えるようになって来ました。

 しかし、そうなるともう一回気合を入れ直さなければならないから大変です。まぁ、どうなるのか?、成り行きに任せて自然体で行きますか。そんな事を考えながら大山さんと若手の宇都宮さんと私の息子の4人で隣町の昭島市の方へ食事に向かいます。

 突っ込みに、ボケてくれぬ大山さん

 前回ご馳走になったので今日は私のおごりです。

 途中、コンビニの前で車を止め、

 「大山さんここでいいでしょうか?」。

 と言うと、ジョークが通じなかったらしく、”キョトン”として、大山さんは

 『タバコでも買うのかと思った?』。

 それに、一同大笑い。


 楽しい食事のひと時

 大山さんとは本当にウマが合います。また、彼が注文した物が面白く、”お雑煮”です。

 「まだ早いでしょう?」。

 「お正月まで楽しみに待てないんですか?」。

 『いや〜!、ここのお雑煮はうまいんだよ〜』。

 「それはそうと、さっきお邪魔したお客さんの所でドミナスのACケーブル38万円の物を138,000円でロビンから買ったと言ってましたよ」。

 「何かと摩擦も起きるでしょう?」。

 『ありますよ!、色々な所から圧力が掛かり、”A誌”なんか広告を掲載するのを勘弁してくれと言って来た』。

 若手二人もすっかり意気投合し、山口県の話に花が咲いております。というのも、息子も5年間山口県の大島商船に居ましたから、山口出身の宇都宮君とは話が合うのは当然です。若手と団塊の二手に分かれて、大きな話声がいつまでも絶えることはありません。それは、それは楽しい食事のひと時でした。


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