トップ情報最近のニュース最近のニュース2005磨きぬかれたシャンプー技術

磨きぬかれたシャンプー技術



 福岡へ出張に出るのに、着替え用の靴下を持って出るのを忘れました。話題にするほどの事ではありませんが、仕事に入るまでに朝少し時間がありましたので、買いに出ようと思い車を走らしますが、まだ店が開いておりません。予定を変更して、時間つぶしに散髪をすることにしました。

 西新から唐津方面へ車を走らせ、駐車場のある店を探そうと思うのですが意外とありません。町並みが途切れそうになり、そろそろ引き返して探そうかなと思った時に姪浜という所でお目当ての散髪屋さんがありました。

 裾を刈り上げる時のバリカンの使い方は普通でしたが、そのシャンプーのあまりもの上手さに驚いたのです。年に6回散髪をするとして、私の年が56才ですから、ざっと数えてその経験数は300回余りでしょうか。その中で群を抜いた技術に驚いたのです!。

 「シャンプーが上手いネェ・・・!」。

 『有難う御座います、嬉しいです』。

 『一生懸命努力しまして、4年ぐらい経って初めて自信みたいなものが出来ました』。


  『シャンプーはハサミと違って直接人の肌に触れるものですから、私の場合は一番気を使っています』。

 「そうですよね、散髪技術にばかりついつい目が行きがちですが、シャンプーも大事ですよね」。


 なぜ私がこのような事に感激したかといいますと、実は約1ヶ月前に新宿で1,000円の散髪を生まれて初めて経験したのです。もちろん1,000円ですから、シャンプーはありません。しかし、その客扱いの態度たるや、「金のない奴が贅沢言うな」と言わんばかりに、ぞんざい極まりないのです。

 直前にそんな最悪の印象が残っていたものですから、余計でも自分の技術に自信と誇りを持って取り組んでいる彼の一生懸命な仕事ぶりに感激したのです。とにかく指先の力の入れ方が絶妙で、そのスピードやリズム感には感動さえ覚えました。

 『実はこのお店を今月一杯で辞めて国の熊本に帰るんです』。

 「じゃあ、独立して自分でやるの?」。

 『すぐには出来ませんが、その内そうしたいと思っています』。

 「じゃぁ、熊本に行った際は、また貴方に散髪してもらいたいね」。

 「僕の名詞をお渡ししますので、新しい勤め先が決まったら連絡下さい」。

 『以前にスナックに勤めていた時の物です』。

 といって、渡してくれた彼の名詞には菅原雅哉さんと書かれていました。

 果たして、もう一度お会い出来るでしょうか・・・。


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