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中国上海では出産の半数が帝王切開、病院が収入増狙いか?

 産経ニュース 2010.10.22 09:00

【上海=河崎真澄】中国の上海市では、産婦人科での出産の約54%が帝王切開であることが、保健所の調べで分かった。上海紙、新聞晨報によると、世界保健機関(WHO)が推奨する帝王切開での出産率15%を大きく上回っており、中国全体でも飛び抜けて高い比率だという。

上海市で極端に帝王切開が多い背景には、出産費用が自然分娩(ぶんべん)に比べて約2倍かかるため、収入増を当て込んだ病院側の「ビジネス姿勢」があるとみられている。中国婦人子供保健協会では、「上海の一部の病院は巧みに妊婦を帝王切開に誘導して、妊婦に決断させている」と指摘する。

上海市内の産婦人科で出産経験のある女性は「分娩直前になって産婦人科医から『あなたは骨盤が小さいので自然分娩は困難だ。自然分娩だと激しい痛みから逃れられない』と脅された」と、今では不本意な様子。

多くの産婦人科は慢性的な人不足で、出産日時や産気づいてから赤ちゃんが出てくるまでの時間の読めない自然分娩は、商売上、効率が悪いと考えているフシがあるという。

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