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6億強奪被害会社、過去も現金盗難

2011.5.14 01:14  MSNニュース

日月警備保障は、多額の現金を社員1人だけの営業所にいったん持ち込み、長時間保管するという手法を取っていた。こうした移送方法に法的規制はないが、同社は過去にも2度、移送中の現金が盗まれる被害を受けており、防犯の専門家らからは「甘い警備のスキにつけ込まれたのではないか」との指摘も出ている。

立川営業所の窓の鍵は半年以上前から壊れ、不審者の出入りを感知する警報センサーは宿直の社員がいることを理由にスイッチが切られていた。本社に通じる警報の非常ボタンもあったが、使用されなかった。

ある金融機関担当者は「普通の銀行ではそのような管理はしない。多額の資金はたとえ翌日に使うものでも、その日のうちに大きな店に運び込んで厳重に管理するか、資金運用に回しておく」と話す。

民間信用調査会社によると、同社は昭和40年に設立され、従業員約200人の中堅警備会社。創業者一族が役員の多くを占めるが、複数の警察官OBが再就職するなど、警備のノウハウが十分にあったとされる。

しかし、同社は過去に2度、多額の現金が盗まれる被害に遭っている。平成15年には東京都新宿区に止めていた現金輸送車に3日にわたり2億数千万円を載せたままにしておき、1億5千万円が盗まれた。20年には杉並区の路上パーキングに約1時間、現金輸送車を止めて作業し、約6900万円が盗まれた。

防犯コンサルタントの小松仲史氏は「二重三重の防犯態勢を敷くのが通常なので、今回の事件は無防備に感じる」と指摘している。

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