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夜の上海

上海滞在の最終日は100年の歴史を数える建物Aster Hotelに泊まりました。木製の廊下は歩くとギシギシと音がし、昔の木造校舎を思い出します。ホテルのすぐ前にある橋を渡ると、川を挟んだ対岸が上海の発展を示す高層ビル群の立ち並ぶ東方地区です。

その中心街にあるショッピングモール内には高級ブティックや一流レストランがあり、セレブ達が集まる場所なのだそうです。地下の駐車場はベンツやBMWの高級車しか目に入りません。それはそれは凄まじい光景です。中国の富裕層の多さに驚きを隠せません。

1900年代初頭は西洋列強と共に日本も中国を領土化しようと虎視眈々と狙っていたのが、今正に私が立っている上海のこの地なのです。素晴らしい建築様式の洋館が立ち並んでいます。上海は素晴らしい文化遺産を手に出来た事になります。

探検方々横丁へ入って行くと、歩行者天国通りに辿り着きました。2分と経っていなかったでしょう、あっという間に同行していた作家のJ.T氏のそばに、コールガールと思しき女が寄り添うように近づいたのです。何やら日本語の勉強をしたいから話をして欲しいと言っているようです。しばらくすると、私にもその女の連れだという女が話しかけてきたのです。

「お茶でも飲みながら話をするか?」 と持ち掛けると、『嬉しい! そこに上島珈琲があるから』と案内されたのでした。スパゲッティーとフルーツ、ビール、お茶、コーラ、アイスコーヒーだけで日本円で約12,000円ほどぼられたのです。為替を考えると中国では40,000円の価値感覚です。

上島珈琲の看板で安心させるのを目的に商標を盗んでの商売なのでしょう。日本人観光客専門の騙しのメカニックだと途中で気がついたのでした。騙される方が悪いと言わんばかりの出来事でした。日本が平和過ぎるのであって、これが世界の常識なのだろうと気づかされる良き経験が出来たのでした。。

ゲン直しに、洋館建築の中にあるバルコニー展望レストランで、贅沢にもフランス料理のコースを頂きました。ミルクベースのカニのスープが素晴らしく美味で、4センチはあろうかという分厚いフィレステーキも絶品でした。今回の旅の最後の夜は思いっきり贅沢を味わう事が出来ました。

上海の魅力に離れ難くなった気持ちも少しあります。

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