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@ロ−ゼンクランツ・ケ−ブルの理論と構造 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「0.6ミリ」の線形径がすべての音のバランス点だ。 独自の3パラ構造(3本寄り線)は、低〜高域の時間軸を一致させる絶妙のアイデア。 ケ−ブルは見たまま、触ったままの音がする。極端はダメ。 ちょうどいい状態が音質的にもベストなバランスになる。 これがロ−ゼンクランツの考え方の基本です。例えばギタ−のガットを例にとってみましよう。太いスチ−ル弦をはじくと、「ジャ−ン」と太くて力強い音はするけれど、繊細さは出てきませんねその反対に細いナイロン弦を張ったギタ−だと、柔らかくて繊細なタッチ感は味わえても、今度は逞しいエネルギ−感のある音がでてこない。これは私たちがしばしば経験していることでしょう。 |
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音楽信号の通り道であるケ−ブルの場合も、全く同じことがいえます。 問題は「線径」が太いか細いか!……。 一般的にいえるのは、多芯形の細いケ−ブルではクラシックの繊細感がでてきます。メロディラインや響きの美しさ、漂うような倍音成分を大事にするクラシック系ミュ−ジックの場合は、ある程度細い芯線のものでないと、この一番おいしい部分がうまく再現できませんね。 |
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このユニ−クな構造がタテ、ヨコ、タカサの立体的な空間表現(パ−スペクティブ)を可能にしているわけですが、わかりやすい例ではトンネルに例えられるでしょう。1車線のトンネルと3車線のトンネルの違いです。独立した通路が3倍あって、しかも行きと帰りの対面交通。これなら車同士(信号)の接触事故もなく実にスム−ズに流れますから、S/Nや分解能の向上にもつながるわけですね。 また、アンプとスピ−カとの関係。電力伝送の面でいうと、高速道路のゲ−トに例えられかもしれません。交通量の多い道路でも、ゲ−トが沢山あればスム−ズに流れるように、無理をしないでスピ−カを悠々とドライブできるのです 。いくら500Wや1kWのハイパワ−アンプでしゃかりきになっても、スピ−カケ−ブルの部分が便秘を起こしていては無用な交通渋滞を招くだけです。 これはエネルギ−の源である電力(AC電源)を供給するための、電源ケ−ブルについてもいえることですね。 但しRCAピンケ−ブルの場合は、より微弱でデリケ−トな信号を扱うので、スピ−カや電源ケ−ブルと同じままの手法、構造でいいというわけにはいきません。「0.6ミリ」だけでは、高域の繊細感や微妙なニュアンスがもっと欲しくなる。 そこで、そのカバ−のためにさらにギリギリの太さ細さを研究して「0.07ミリ」の極細線を併用する手法を考案しました。これは髪の毛くらいの極細OFC純銅線で、770本を束ねて使用ているのです。 これでようやく、バイオリンやチェロなどの馬のしっぽでこする繊細極まりない感触、弱音のデリカシ−が再現できるようになりました。 |
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天然綿100%の手巻き6重構造で、音の通気性、躍動感の高まりは圧倒的。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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作る手順でいいますと……まず0.6ミリの6N銅×7本をプラスとマイナスに一本ずつシ−ルドしてツイストさせ、その上この天然の綿布を巻きます。さらに銅の編みシ−ルドをかけそれらと同じものを3組作ったら、これをツイストさせ後、さらにポロプロピレンチュ−ブに通して、最後に黒のネットをかけた6重構造。 RCAピンケ−ブルでは前述のように、さらに高域用に0.07ミリ×770本を巻いた、大変複雑な構造となっています。 |
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Bグレ−ドによって、1S、3S、3EXの3シリ−ズを開発。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
素材の方向性に、ここまでこだわる! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
それだけではありません。 ポイントベ−スのところでも解説したように、これらのロ−ゼンクランケ−ブルにおいては、音の方向、響きの流れという自然の法則に則った「素材の方向性」に格別なこだわりをもっています。 木の響きには3方向がありますね。内から外へ、あるいは板目とまさ目の方向といったように……。キャビネットもオ−ディオラックの棚板も、「左右、前後、上下」と3次元の方向があるわけですし、その点は木も金属もすべてに方向性が存在するのです。 ケ−ブルの場合ですが、具体的には芯線の素材であるOFC純銅を、まず加工時の結晶方向(つまり圧延の方向)から方向管理しました。これに手巻で丁寧に巻き上げたコットンの防振材やその上の網シ−ルド、さらに熱収縮チュ−ブなど……方向性を決める要因にも多くの項目が存在しますね。 ところが世のケ−ブルの中で、「方向性あり」をうたった製品は数多くあれど、実際はそこまで研究しているブランドは希有に近いのです。いや、皆無とさえ断言できるでしょう。そこに敢えてメスを入れ、徹底的なものづくりのマインドを貫徹したのがロ−ゼンクランツの真骨頂なのです。 さてロ−ゼンクランツケ−ブルは、入門者向きハイCPモデルの「1Sシリ−ズ」。定番品ともいうべき「3Sシリ−ズ」(高級モデル)と。さらに頂点を極めたトップバ−ジョンとして「3EXシリ−ズ」の3ライナップを用意していますが、もちろん構造の細部や方向性へのこだわり度は、少しずつ異なって当然といえるしょう。 まず、構造面から各モデルの違いを述べますと…… 一番シンプルな「1S(スピ−カケ−ブル)」の場合の基本構造は0.6ミリ×7本の芯線部にエアポロエチレンの絶縁を施し、その上に綿テ−プ、網組、12ミリ径の保護パイプに最後は保護ネットという内訳になっています。 「3S」の場合は網組までは同じで、図のようにその3パラを24ミリ径の太いパイプの中に1本にまとめたもの。 さらに最上位の「3EX」においては、3本のうち2本に高周波ケ−ブル(線径0.07ミリ)を抱かせて、12ミリ径のポリプロピレンチュ−ブに各々を独立して通し、その後3本を寄りあわせている。 つまり、「1Sシリ−ズ」を3パラ構造としたのたのが「3EX」というわけです。 |
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パーフェクトモデル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ロ−ゼンクランツ哲学の集大成ともいうべき“夢のケ−ブル” =「4EXパ−フェクトモデル(特注品)」では、 芯線の素材からすべての被覆材、さらに端子の素材など 全13項目にわたって音の方向性を管理した。 |
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さて以上3グレ−ドのほかに、 実は“夢のケ−ブル”ともいうべき受注生産品を開発しました。その名も「4EXパ−フェクトモデル」。一覧表は、これら3モデルとの違いを比較したものです。構成パ−ツのどの部分の方向性まで管理したのか、ひと目でおわかり頂けますね。基本的な考え方としては、先ほどらい力説している信号の流れと響きの方向性。 この両方の要素を、ケ−ブルのどの構成パ−ツひとつとっても「完璧に揃えきる」という姿勢を貫いたのです。そのパ−ツ数は何と13項目!製作までにまるまる8時間を要し、製作しては試聴、また製作………をく繰り返し、まさに血と汗の結晶ともいうべき完全ハンドメイドの逸品。 ピンプラグやスピ−カ端子といった、端子部(接触部)にまで徹底してこだわりト−タルの方向管理を実現しているのは、世界に例がありません。 中でも注目して頂きたのが、「電気の流れ」というものの解釈です。従来電流はプラスから、マイナスへ流れる。そして俗に「行き」と「帰り」といういいかたをします。その考え方からすると、ケ−ブルの方向性は+と−では結晶方向が逆になるはずですが、ロ−ゼンクランツでは聴感の結果、「+も−もスピ−カへ向かって同一方向へ揃えるのがよい」と結論づけました。 この思想のもと、ようやく完成したパ−フェクトモデルの音を、ぜひ一度あなたの耳でお試し下さい。一聴してまるで世界が違うといった印象。際立つ分解能とS/N。何よりも、音楽そのものが淀みなく流れ出て、感動がふつふつと湧き出すはずですね。 まとめとして、「エビフライ論」で締めくくりましょう。中身のエビは同じでも、どんなコロモを巻いているか。その構造や束ね方、さらにはそれらの方向性でケ−ブルはガラリと変わる。素材も大事だが、もっと大きく変わるのは構造だ。 この明確な主張のもと、今日もこだわりのケ−ブル開発に取り組んでいるのです。 |
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各ケ−ブルの方向管理一覧表 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ロ−ゼンクランツ・ケ−ブルの使用上の注意。ケ−ブルの使い方。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
〜「ROSEN KRANZ」の真鍮プレ−トの文字の向きに音楽信号は流れる (Rが上流、Kが下流)。 |
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