メグジャズ愛好会の新年会でYさんのダニエルヘルツの音を体験させて頂く機会に恵まれました。かねてよりYさんがダニエルヘルツを導入されたことはJ.Jさんから聞かされていました。
Yさんと私との関係は15年ほど前に遡ります。私がローゼンクランツブランドを立ち上げて間もない頃、インシュレーターを10セット近く買って頂いた貴重なお客様として強く印象に残っている方です。
当時お邪魔した時のスピーカーはB&Wの801だったと記憶しています。その後色々とあったそうですが、レビンソン直々の新製品試聴会の際に一目惚れして買ったエピソードを人伝えに聞いていました。
閃きと直感がそうさせる訳ですが、スリルと感動を覚える一瞬であったでしょう。部屋もさることながら、そんな思いが凝縮した音を奏でていました。レビンソンの描こうとしている世界とYさんのイメージがピタリとフォーカスされています。
私の脳裏に一瞬オーディオ屋としての野暮な性が覗き、音を分析し始めましたがすぐに止めました。哲学的であり宗教的であり数学的でもある不思議な音世界であります。それほど神聖な領域であったのです。
機器の裏を覗いていると、電源ケーブルに取り付けた金属製のRosenkranzの文字が目に飛び込んできました。すると、同伴者から「こちらにナイアガラのタップもありますよ!」という声が掛かりました。
自分のデザインした作品がこんな立派なシステムと同居させて頂いていることに嬉しく思いました。
有り難い事です。