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コーン紙の補強リブパターン |
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左がオリジナル、右がカイザーモデルです。その違いのいくつかをお話ししたいと思います。
「コーン紙の1回の前後運動の中に、一つの音の誕生から終焉までがあるとする考えを基に取り組みました」。
その連続運動が空気を突き動かして最終的に音楽に生まれ変わるのですが、そのエネルギーの誕生から成長過程を長い方のリブに託し、最大エネルギーポイントからリリースに入り始める段階で短い方のリブにバトンが渡ります。最後は終端部のプレーンなところで一つのサイクル運動が終わるわけです。
早い話が花火です。勢いよくドーンと上がって大輪の花を咲かせます。その後、火の粉がパラパラと落ちてきます。
オリジナルの7本から、カイザーモデルでは大小のリブを1ペアーとする5組にしました。☆形に代表される5という数は広がりと拡散の力を持ちますので、音楽を生み出すには持って来いのパターンです。
コーン紙のリブは52.5度のカイザー角で右回転にて繋がれていきます。それは強靭なアタック音から消え入るようなピアニシモまで、音楽にとって必要な”緩急強弱”、”喜怒哀楽”の全てを描き切るためのメカニズムとなります。
その音の違いを活字で表す事はどう頑張っても不可能なのですが、あえて試みようとするならば、その最大の違いは打楽器系アタック音のダイナミックレンジに顕著に現れます。不意打ちで喰らう平手打ちのように、目にも止まらぬこのスピーカーの瞬発力には空気も逃げ切れないみたいです。
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コーン紙とダンパーの方向性の管理 |
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下の写真の上部に見える白い紙は抄いた状態のままの和紙です。最後の水切りの方向によって細くて軽い繊維に僅かな方向性が生まれます。広げた孔雀の羽の形に切断した紙を105度の角度で張り合わせ、その面を下にして上方に響きが抜けていくように方向指定します。
当然サブコーンも向きを揃えます。その際左右方向より上下方向に僅かに動きが大きくなります。その癖を見抜いた上で、ダンパーの動きの自由度が上下に大きくなる(織り目が斜めにクロスする形)方向に取り付けます。身近な例では、ネクタイがその習性を利用して長手方向に伸びるように出来ています。
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ダブルコーンの魅力 |
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ローサーのPMシリーズやグッドマンのアキシオム80等が名機として有名ですが、その魅力は何といっても開放的で生々しい音にあります。それは高い音を担うサブコーンがホーンの形状を持っているところがその理由の一つですが、中にはホーンは癖があるといって嫌う方があります。それはホーン全てに癖があるのではなく、設計やまとめ方の拙さがそうした欠点として表面に出てくるのです。
このカーディナルシリーズではメインコーンとサブコーンとの振動の周期を合わせ込んでいますので、その響きはとてもナチュラルです。これはローゼンクランツの「歯と歯茎構造インシュレーター」の波動コントロール技術が生きているのです
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出てきた音はいきなり凄かった |
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このユニットは持ち前の強力磁界によって一瞬に空気を叩く事が出来るので、轟くような重低音から空気を切り裂きどこまでも突き進んで行くトライアングルの音まで、生音と変わらぬリアリティーです。
ひとたび、このカーディナルシリーズの音を聞けば、世界の名だたるスピーカーも楽器の音ではなくスピーカーから出る音としてしか認識出来なくなるでしょう。それぐらいリアリティーに違いがあります。
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