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その8 「モンスター級の音を出し始めた、ミラクルサウンド・スクリーン」


 午前に北の北海道のお客さんと、午後に南の九州のお客さんが、6日の日曜日偶然にも同じ日に東京試聴室に来られるという珍しい現象がありました。どちらの方も上得意さんで、ともに出張のついでに立ち寄って下さいました。その九州から来られたお客さんは明日北海道に行く予定だと言う。何ともこんな奇遇が実際にあるんですネェ。

 東京という所は、日本全国から人が集まる機会の多い都市という事が改めてよく分かりました。八重洲口まで迎えに上がったり、茅場町のホテルまでお送りしたり、慣れない東京の町をぐるぐる何度も車で行ったり来たりです。

 その九州のお客さんにミラクルサウンド・スクリーンの音の効果を聴いて頂いている時です。1組余っている物を、何の欲も無く初めてリスナーの背後に置いてみたのです。すると、とんでもない事がその部屋で起こってしまったのです。低音の量感がどうしても足りなかった事が解消するのと同時に、全ての音が「美・し・い・響・き・へ・と・一・変」したのでした。

 ここまで、不要な反射音が邪魔をしていたのかという決定的瞬間に出くわしたのです。これだけの実体験は私にとって初めての事です。それからと言うものは、聴く音楽、聴く音楽が魅力に満ち溢れていて、二人でただ、ただ、聞き惚れているのみでした。「ボブ・マクファーリン」のスキャットの素晴らしい事・・・。また、「マイルス」のプラグド・ニッケルの緊張感といい、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。

 迫力のある低音から、エネルギーに満ちた中音域、そして、何処までも続く美しい響きの高音。スピーカーの鳴り方が根こそぎ変わってしまったのです。楽器その物の美しさを本当に手に取るように感じ取れるのです。

 すぐさま、残っている材料の本数を木工所に電話をかけ確認します。あと12本有ると言う報告を受け、今ここに2本有る分を足すと丁度2組出来る計算になります。急いで作ってくれるよう頼みました

 今現在、フロント中央部に3組、両サイドに2組。これから2組出来上がってくれば、合わせて3組をどのように使うか色々と方法はあります。「出来上がるのが楽しみだなぁ!・・・」。また、その後には、ミラクルサウンド用のスタンドも計画しているし、サウンドフロア−も出来上がってくれば一体どんな音に発展して行くのだろう?。これから、音楽の秋に向けて当分眠れない日が続きそうです。



 ----- Original Message -----
 From: <T,T>
 To: info@rosenkranz-jp.com
 Sent: Saturday, October 12, 2002 9:38 AM
 Subject: 先日はありがとうございました

 貝崎様

 Tです。

 あれから月火が北海道、木金が長崎と出張が続き、お礼を言うのが遅くなってしまいました。あの日は正直なところ、いかに貝崎さんでもあの床では・・・と思っていて聞いていたのですが、後方に一組のミラクルスクリーンを置いてからの豹変ぶりは何だったのでしょう。たった1m程度のものでですよ。音にミュージシャンの精気が乗り移ったかの如しの音。

 いまだにミシシッピデルタの粘りのある土から生まれてきたかのようなマディ・ウォーターズの野太い声や、プラグドニッケルのマイルスバンドのあの疾走が耳から離れません。これにサウンドフロアが加わったらどういう世界が表出するのでしょうか。筆舌に尽くしがたいものであることは確かでしょうが、おそらく体内の気のつぼというかチャクラが全部開いてしまいそうな気がします。


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