来島海峡の魚を食べると私は生き返ります。
脳がその味を思い出し子供の時代に蘇るのです。
誰にとっても一番のご馳走は母親の手料理だと云われます。
もう一つは生まれ育った郷土の食べ物でしょう。
民宿千年松を訪れるのは今回で4度目ですが、
妻を連れて行くのは初めてです。
仕事の合間を縫って、安らぎのプレゼントが出来ました。
最近でこそ、日帰りバスツアーを楽しむゆとりが出来たようですが、
主婦であり帳面仕事もしていますので、
数年前までは自分の時間を作るのが難しかったようです。
普段の食事をするといった感覚ではなく、
食べる事に喜びを覚え、生きている事を実感出来るのです。
何でもない事のようですが、とても得難い事だと思います。
現代人でこの感覚を手に出来ている人が果たして何人いるでしょう・・・
極々僅かしかいないのではないでしょうか・・・
生きるという事が本当に難しい時代になりました。
一日中やらなければならない事に振り回されっ放しです。
余りにも縛りが多過ぎはしないでしょうか・・・
そんな時計の針が早く進む都会とは違って、
悠久の時が流れる瀬戸内海の島では、
命を刻む音が波の音と重り合うのです。
ざ〜ざ〜という波の音以外何も聞こえません。
本当に静かです。
食後は満天風呂で命の洗濯をします。
粗目の石風呂は背中や足の裏に気持ちよい刺激をくれます。
自然素材というのは命と触れ合う事が出来るのです。
味気ないマンションのポリ風呂ではこの感覚は得られません。
軽くてツルツルしていて素っ気無いです。
身体も芯から温まったところで、
浜辺に打ち寄せる穏やかな波の音を子守唄に、
いつもより早く床につきました。
朝食前に宿の周りを散歩方々色々写真を撮りました。
カイザーオペル号と対岸の今治の町 |
朝日に映える新緑の葉 |
生けすに伊勢えびが一杯 |
露天風呂もある満天風呂 |
夕食は何度か写真に収めていますので、今回は朝食を撮ってみました。鯛の身をまぶした麦味噌が風味があってご飯に付けて食べると食が進みます。
この来島の魚を食して感ずる命を食むという感覚を、
ご縁の濃い方に体験して欲しいと思っています。
次は6月に行く予定です。
四国側に一番近い島が千年松のある大島です。
このサービスエリアのお土産もそうですが、
レストランが凄いんです!
メニューを見ただけで食べたくなる物ばかりです。
次回は、鯛のお頭の入ったラーメンを体験してみたいと思います。