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あ行




 合縁奇縁(あいえんきえん)
 人と人との交わりには、互いに気心が合う合わぬがあるが、それは 不思議な縁によるものだというたとえ。 「合縁機縁」「愛縁機縁」とも書く

 愛別離苦(あいべつりく)
 親子・兄弟・夫婦など、愛し合っている者どうしが生別、死別しなけれぱならない、その苦しみや悲しみ。仏教でいう八苦の一つ。

 曖昧模糊(あいまいもこ)
 物事の実態がはっきりせず、ぽんやりとして、よく分からないさま。

 悪因悪果(あくいんあっか)
 悪い行いや原因は、かならず悪い報いや結果があること。仏教で「因果応報」というが、その悪い場合をいうことば。

 悪逆無道(あくぎゃくむどう)
 人道や道理に外れた、ひどい悪事を行うこと。また、そのさまをいう。「無道」は「ぶどう」ともいう。悪逆非道。

 悪事千里(あくじせんり)
 (よいことはあまり世に知られないが)悪い評判は千里の彼方にまで知れ渡ってしまうことをいう。

 悪戦苦闘(あくせんくとう)
 (強敵を相手にして必死で戦うことから)困難に直面しながら、死にものぐるいの苦しい努力をしたり、戦ったりすること。

 握髪吐哺(あくはつとほ)
 (人が訪れれば、洗髪中の髪の毛を手で握ったままでも、口にした食べ物を吐き出してでもすぐに会うことから)人材を求めるのに熱心なことを言う。

 悪木盗泉(あくぼくとうせん)
 (悪い噂のあるところの木に隠れたり、無断で引いた井戸の水を飲む ことから)困ったときでも、悪事の疑いのあるところに近づくな、と言う戒め。

 阿鼻叫喚(あびきょうかん)
 多数の人が、悲惨な状況にさらされ、苦しんで泣き叫び、救いを求めるさま。「阿鼻」は、仏教で言う八大地獄のひとつ。

 蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)
 (かえるやせみがやかましく鳴き騒ぐことから)役に立たぬ議論や、冗長で内容のない文章のたとえ。

 阿諛追従(あゆついしょう)
 相手の気に入られようとして、おべっかを言ってへつらうこと。阿諛追随。

 暗雲低迷(あんうんていめい)
 (今にも雨が降りだしそうな暗い雨雲が低く垂れこめているさまから)今にも危険や破局が起こりそうな不安な気配のこと。

 安閑恬静(あんかんてんせい)
 何事なく安らかで、静かなこと。無欲で落ち着いている悟りの境地をいう。

 安居楽業(あんきょらくぎょう)
 世の中がのんびりと平和で、人々の生活が安定し、楽しく仕事に励んでいる状態をいう。逆に戦争で世の中が乱れている状態のことは、兵荒馬乱(へいこうばらん)という。

 安心立命(あんしんりつめい)
 天命に身を任せて、心を安らかにして動ぜず、迷わずにいること。 「あんじんりゅうみよう」ともいう。

 暗中模索(あんちゅうもさく)
 まったく手掛かりのない物事を、いろいろと考えて、探ってやってみること。

 安寧秩序(あんねいちつじょ)
 世の中が穏やかに治まり、安全と秩序がきちんと保たれており、不安などがないさま。



 唯唯諾諾(いいだくだく)
 
人の意見に対して、事の是非にかかわらず、「はいはい」と言って、ひたすらに従うこと。言いなりになるさま。

 
遺憾千万(いかんせんばん)
 
思いどおりにならないで、残念で仕方がないこと。残念至極。

 
意気軒昂(いきけんこう)
 
意気込みが盛んなありさま。威勢がすぽらしくよいさま。

 
意気消沈(いきしょうちん)
 
意気込みを失って元気がなくなり、しょげ返ること。

 
意気投合(いきとうごう)
 
お互いに気持ちや考えたどがぴったりと一致すること。情意投合。

 
異口同音(いくどうおん)
 
多くの人々が同じように言うこと。また、多くの人の意見が一致すること。

 
意気揚揚(いきようよう)
 
いかにも誇らしげに、元気一杯に振る舞うさま。意気軒昂。

 
異国情緒(いこくじょうちょ)
 
自分の国とは異なった、物珍しい外国の風物または雰囲気。

 
意志薄弱(いしはくじゃく)
 
意志の力が弱く、忍耐力に欠けること。自分の行動を抑制したり、物事を我慢する気持ちの弱いこと。

 
石部金吉(いしべきんきち)
 
非常に物堅く、きまじめ過ぎて、融通の利かない人のことをいう。堅い石と金を擬人化した言葉。

 
以心伝心(いしんでんしん)
 
ことばには出さずに、無言のうちに、互いに気持ちが相手に通じ合うこと。

 
一意専心(いちいせんしん)
 
一つのことに、わき目もふらずに、ひたすら心を集中して行うこと。

 
一衣帯水(いちいたいすい)
 
一本の帯のような狭い川や海峡を隔てて近接しているさま。近しい関係にたとえていう。

 
一言居士(いちげんこじ)
 
何事にも、かならず自分の意見をひとこと言わなければ気のすまない人のことを言う。

 
一言半句(いちごんはんく)
 
ほんのわずかな短いことば。片言隻語(せきご)。片言隻句。

 一字千金(いちじせんきん)
 
たった一字だけで千金もの価値があることをいう。文字や文章の価値が高いことにたとえる。

 
一汁一菜(いちじゅういっさい)
 
一わんの汁と一品のおかずだけの食事。質素な食事にたとえる。

 一族郎党(いちぞくろうどう)
 
同じ血縁関係にある者と、それに付き従う者。同族とその仲間。

 
一諾千金(いちだくせんきん)
 
いったん承諾した事柄は、千金にも値する重みがある。万難を排してでも、その約束を破らないこと。

 
一日千秋(いちにちせんしゅう)
 
一日会わないと千年ものあいだ会わないように感じられること。待ち焦がれる気持ちをいう。

 
一念発起(いちねんほっき)
 
あることを成し遂げよう、または改めようと固く決心すること。

 
一病息災(いちびょうそくさい)
 
病気がなくて健康な人よりも、一つでも持病のある人のほうが健康に気を配り、かえって長生きをするということ。

 
一部始終(いちぶしじゅう)
 
(始めから終わりまでの意から)物事のすべての詳しい事情。

 
一別以来(いちべついらい)
 
別れてからこのかた。

 
一望千里(いちぼうせんり)
 
一目ではるか遠くが見渡せるように、見晴らしがとてもよいさま。

 
一網打尽(いちもうだじん)
 
(一度打った網で魚を取り尽くすことから)一挙に多くの悪者を捕らえ尽くすこと。

 
一目瞭然(いちもくりょうぜん)
 
ちょっと見ただけで、はっきりと分かること。

 一陽来復(いちようらいふく)
 
悪い状況が続いたあとに、ようやくよい状況がめぐってくること。

 
一利一害(いちりいちがい)
 
利益・利点がある半面で損失・弊害もあって、完全でないこと。

 一粒万倍(いちりゅうまんばい)
 
(一つぶの種でも畑にまけぽ、それが万倍にもふえることから)ものから非常に多くの利益をあげることのたとえ。

 
一蓮托生(いちれんたくしょう)
 
人と同じ行動をして、運命を共にすること。死なば諸共(もろとも)。

 
一路平安(いちろへいあん)
 
旅に出る人の道中が、つつがなく無事であるように祈つて言う言葉。

 
一攫千金(いっかくせんきん)
 
あまり苦労するこなく、わずかな楽な仕事で一挙に巨額の利益得ること。ぬれ手で粟(あわ)。

 
一家団欒(いっかだんらん)
 
家族がみんな集まって、和やかに和合すること。

 
一喜一憂(いっきいちゆう)
 
物事の状況が変わるたびごとに、喜んだり心配したりすること。

 
一気呵成(いっきかせい)
 
物事を一息に成し遂げること。「呵」は息を吹きかける意。

 
一騎当千(いっきとうせん)
 
一人で千人の敵を相手にできるほど強いこと。千人力。

 
一挙一動(いっきょいちどう)
 
ちょっとした動作や振る舞い。一挙手一投足。

 一挙両得(いっきょりょうとく)
 
一つの行動によって、同時に二つの利益を得ること。労少なくして、多くの実を得ること。

 
一刻千金(いっこくせんきん)
 
楽しい時やたいせつな時が過ぎ去りやすいのを惜しんでいうことば。

 
一子相伝(いっしそうでん)
 
学問や技芸の奥義(おうぎ)を秘密にするため、自分の子の中の一人だけに伝えること。

 
一視同仁(いっしどうじん)
 
すべての人を差別することなく、平等に愛し、慈しむこと。

 
一瀉千里(いっしゃせんり)
 
物事が非常に速く、一気にはかどり進むこと。また、文章や弁舌がよどみないことにたとえる。

 
一宿一飯(いっしゅくいっぱん)
 
一晩泊めてもらったり、一度食事をごちそうになったりすること。ちょっとだけ世話になること。

 
一生懸命(いっしょうけんめい)
 
命がけで、真剣に物事を行うと。一所懸命の転じた言葉。

 
一唱三嘆(いっしょうさんたん)
 
一たび詩文を唱えて、何度も嘆賞すること。すぐれた詩文をほめるときにいう。

 
一触即発(いっしょくそくはつ)
 
ちょっと触ってもすぐ爆発しそうな、危険に直面している状態。危機一髪。

 
一進一退(いっしんいったい)
 
進んだり、退いたりすること。また、よくなったり、悪くなったりすること。

 一心同体(いっしんどうたい)
 
二人以上の人間が心を一つにして、一人の人間のように結びついて力を合わせること。

 
一心不乱(いっしんふらん)
 
一つの事柄に集中して、他のことに心の乱れることがないさま。

 
一石二鳥(いっせきにちょう)
 
(一つの石を投げて、二羽の鳥を打ち落とす意から)一つのことをして、二つの利益を得ること。一挙両得。

 
一殺多生(いっせつたしょう)
 
一人の悪い人を殺すことによって、多数の人を生かすこと。「いっさつたしょう」とも読む。

 
一銭一厘(いっせんいちりん)
 
ほんのわずかな金銭。一文(もん)半銭。「一銭」は一円の百分の一、「一厘」は一銭の十分の一。

 
一知半解(いっちはんかい)
 
すこし知っているだけで、ろくに理解していないこと。

 
一張一弛(いっちょういっし)
 
締めたり緩めたりすること。また、厳格にしたり寛大にしたりすること。

 
一朝一夕(いっちょういっせき)
 
わずかの時日を表すことばで短期間のこと。

 
一長一短(いっちょういったん)
 
長所もあれば短所もあり、完全ではないこと。

 
一刀両断(いっとうりょうだん)
 
(一太刀で、物をまっ二つに切ってしまうことから)物事を思いきってずばりと処置すること。

 
一得一失(いっとくいっしつ)
 
一方に利得があれば、一方に損失があること。

 
一顰一笑(いっぴんいっしょう)
 
顔をしかめたり笑ったりすること。顔に出る表情のこと。

 
意馬心猿(いばしんえん)
 
(走り回る馬や、騒ぎ立てる猿を取り押さえにくいように)人間の欲情が抑えがたいことのたとえ。

 
威風堂堂(いふうどうどう)
 
威厳や活気が満ちあふれて、りっぱであるさま。

 
韋編三絶(いへんさんぜつ)
 
(書物をとじたひもが三度も切れることから)何度もくり返し書物を読むこと。読書に熱心なたとえ。「葦編三たび絶つ」と読む。

 
意味深長(いみしんちょう)
 
人の言動や文字などの裏に奥深い意味を含んでいること。

 
因果応報(いんがおうほう)
 
過去の行いの善悪に応じて、報い・結果の善悪がきまるということ。

 
慇懃無礼(いんぎんぶれい)
 
表面はあくまでも丁寧であるが、心の中では無礼・尊大であるさま。

 因循姑息(いんじゅんこそく)
 
古い習慣・方法などに従って、いっこうに改めようとしないこと。また、ぐずぐずして、消極的なこと。

 
隠忍自重(いんにんじちょう)
 
我慢しにくいところをじっと我慢して、軽々しい行動をしないこと。



 有為転変(ういてんぺん)
 
世の中の物事がつねに移り変わり、同じ状態に留まっていないこと。昔と違ってきて、自分に都合悪くなりはかないこと。

 
右往左往(うおうさおう)
 
多くの人々がうろたえて、秩序なくあっちへ行ったりこっちへ来たりして混乱すること。

 
羽化登仙(うかとうせん)
 
(仙人となって羽が生え、仙界に登る意から)俗世間を忘れて、すべてにとらわれない自由の境地にたとえる。

 
右顧左眄(うこさべん)
 
(右を見たり、左を見たりして)あちこちに気遣ってばかりいて、ためらって決断しないこと。

 
有象無象(うぞうむぞう)
 
(仏教で、有彩無形の一切のものの意から)種々雑多なつまらない人間や物のこと。

 
烏兎匆匆(うとそうそう)
 
月日のたつのが、あわただしく早いさま。光陰矢のごとし。

 
海千山千(うみせんやません)
 
世の中の経験を十分に積み、社会の裏表に通じていてしたたかなこと。また、そのような老獪(ろうかい)な人。

 
有耶無耶(うやむや)
 
(物事が有るのか無いのか)物事をはっきりさせないで、あいまいにしておくこと。

 
紆余曲折(うよきょくせつ)
 道や水の流れが曲がりくねること。また、事情、経過が複雑で、よく変わること。

 
雲煙過眼(うんえんかがん)
 
雲や煙が素早く通り過ぎたときに、あまり印象として心に残っていないように、物事にあまり深く執着しないこと。

 雲散霧消(うんさんむしょう)
 
(雲や霧が消えてしまうように)物事が、一度に跡形もなく消えうせること。

 雲集霧散(うんしゅうむさん)
 
(雲が集まり、霧が散るように)一時的に多くのものが集まったかと思うと、またすぐに散ってしまうこと。離合集散。

 
運否天賦(うんぷてんぷ)
 
人の運命の吉凶禍福は天がきめるということ。運命を天に任せること。



 栄枯盛衰(えいこせいすい)
 
栄えたり、衰えたりすること。また、隆盛と衰退が交互にやってくるさまをいう。

 
栄耀栄華(えいようえいが)
 
栄えて、はなはだしくぜいたくを尽くし、おごること。

 
益者三友(えきしゃさんゆう)
 
交際して有益な友人とは、正直者、誠実な人、知識のある人の三つである。

 
依怙贔屓(えこひいき)
 
公平を欠いて、とくに一方の肩をもって、目をかけて引き立てること。片びいき。

 
会者定離(えしゃじょうり)
 
会う者は、かならずいつか離別する運命にあるということ。

 
得手勝手(えてかって)
 
他人のことはかまわずに、自分に都合のよいことばかりを考えたりおこなったりすること。

 
遠交近攻(えんこうきんこう)
 
遠い国と親しくして、近隣諸国を攻め取る外交政策。

 
円孔方木(えんこうほうぼく)
 
(丸い穴に四角い木を差し込んでも入るわけがないように)物事がかみ合わないこと。また、無益なことをいう。

 
円転滑脱(えんてんかっだつ)
 
言動が自由自在に変化して、ぎくしゃくしないこと。また、物事がすらすらと円滑に運んで、滞らないさま。



 大盤振舞(おおばんぶるまい)
 
盛大なもてなしをすること。「椀飯(おうばん)」(椀に盛った飯)を振る舞う意から出たことばで、当て字が一般化した。

 
岡目八目(おかめはちもく)
 
傍観者のほうが、当事者よりも物事の真相や是非、得失などがよく分かること。

 
屋上架屋(おくじょうかおく)
 
(屋根の上にさらに屋根を設ける意から)重複して無駄なことをすることにたとえる。「屋上に屋を架す」と読む。

 
温厚篤実(おんこうとくじつ)
 
人柄がやさしくて清け深く、誠実なこと。

 
温故知新(おんこちしん)
 
昔のことをよく学んで、そこから新しい知識・見解・価値を発見すること。『論語』の有名なことばで「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」と読む。

 
音吐朗朗(おんとろうろう)
 
声量が豊かで、さわやかなさま。とくに、詩や文章を読み上げるのにいう。

 
厭離穢土(おんりえど)
 
仏教で、煩悩に汚れたこの世を嫌って離れること。「厭離穢土、欣求(ごんぐ)浄土」「えんりえど」ともいう。


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