トップ情報最近のニュース最近のニュース2001>ゴンザロ ルバルカバの魅力

ゴンザロ ルバルカバの魅力


 この最近、GONZALO RUBALCABAにはまっています。私の場合JAZZの新譜は音楽誌を
読んでそれを参考にCDを買うという事はめったにしません。行きつけの輸入盤ショップで手当たり次第に買います。ですから名前も知らないアーティストを平気で、というよりむしろ好んで買います。そしてその時は大体一度に15枚〜30枚位買います。そしてここからが私流の変わった聴き方なのです、まず買ったディスクを全て封を切る事から始めます、そして直感的に雰囲気から一番聴きたいモノからいい曲に出会えるまでイントロを聴きスキップします。そして気に入ったディスクを別にとっておき、全ディスクイントロの走り聴きを済ませ、この一枚というものから今度はゆっくり聴きます。そんな聴き方の中から「一音出た瞬間」に僕の耳に止まったのがゴンザロ ルバルカバなのです。

 僕はまれにしかライナーノーツを読む事がありません、曲の雰囲気とジャケットで見分けるのですが、最近ではディスクの数が膨大になり記憶力も悪くなったのとの両方で聴きたいDiskを探し出すのにひと苦労します。とりわけて彼の名前は覚えにくいので今だにジャケットを見て書いています。そんな彼のディスクの中からこの一枚というのを紹介いたしますので是非買って聴いて下さい。


 INNER VOYAGE(私の心の中への旅)とでも解釈したらいいのでしょうか、ブルーノートから発売されています。”Here's That Rainy Day”と”Caravan”の2曲を除いて、後はすべて彼のオリジナルです。そんな名曲の中にあっても勝るとも劣らない素晴らしい曲ばかりです。とくにオープニングの曲の”YOLANDA ANAS”というタイトルは3歳になる自分の娘の名前だそうです。父親としての優しさと愛情が溢れんばかりに感じる演奏です。ピアノの鍵盤に触れるそのデリカシーは音楽家としての技術ではなく娘を想う愛情そのものです。そうですこの人の最大の魅力は音楽を通して伝わって来る人間性そのものにあるようです。

 7曲目の”JOAN”も軽やかで大好きです。いたずら盛りの息子を書いた曲ですが。リズムを支えるドラムのIGNACIO BERROAが渋い役回りでいぶし銀のシンバルスティックは聞き逃せない、しかしこの私が感じる所まで聴き取れる状態になるには装置としてちょっとやそっとでは到達出来ないでしょう。何故ならばNIAGARAの強力な電源タップにつないで10日目位からやっと聞こえ始めたわけですから、とにかく最高級のアナログプレーヤーでしか味わえないような豊潤で深みのある音に吸い込まれそうです。それにはJEFF CHAMBERSのベースがピアノの美しい響きの下支えとしての最低域の倍音の重なりを生み出し、あたかも目に見えるような透明感のあるサウンドをかもし出しています。


これらのディスクもゴンザロの魅力あるピアノが楽しめます。


back