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地球への惑星の衝突が生命を育んでいる


 深夜、TVのチャンネルを変えるとNHKスペシャルの興味深い話に思わず引き付けられました。石油は巨大なクレーターの所から採取されているという話です。最初は表面に近い所にあったのがその衝撃で地面に無数の亀裂やひびが入りそれらを通って地中に貯まり油田となったというのです。又石油だけでなく石炭、ダイヤモンド、すず等金属鉱山も彗星の衝突によって出来たクレーターから産出されるのだそうです。そのサイズは直径100km〜200km位の規模といいます。初耳でしたので思わずメモの用意をし聞き漏らさないように必死でペンを走らせました。なんと言っても我が家にはビデオという物がありませんので・・・、しかしこんな事をする自分を見るのは久し振りです。

 次々と新鮮な話に引き込まれていきます。今こうして文章を書きながらふと気がついた事は、今日の昼間に電話を頂いたお客さん(NHKの報道カメラマンの方)で、ローゼンクランツのスピーカーの注文を下さった途端に東京へ転勤になり、又いきなり1ヵ月半ほどかけて世界の弦楽器の取材に出かける事になったから納品をそれから帰ってからにして欲しいという内容のものでした。私はつい甘えて「何か生の耳寄りな情報があったら教えて下さい」とお願いしたばかりだったので、そんな事が伏線としてあったのかもしれません。

 その彗星との衝突はこの40億年間で次第に減少し4億年前を境に現在まで又その回数が大きく増えていて活動期の最中にあるのだそうです。そして調べて行くとその4億年の急激な右肩上がりの曲線と地球上の生物の種の増加の曲線とのグラフがピッタリ一致するというのです。その事からも天体衝突が生命の進化をもたらす助けをしているのではないかという。その事を裏付けるような事実がオーストラリアのジェレシー/ベイリー博士の研究報告から見て取れる=その内容は生命を司る骨や肉の元であるタンパク質はアミノ酸によって成り立っている。そのアミノ酸の元は宇宙からのものだとする興味ある話です。濃いチリとガスで出来ているオリオン大星雲から今も膨大なチリが集まって星が生まれようとしているそうです。その漂っているチリの中にアミノ酸が存在しているというのです。

 同じような研究がアメリカでも行われ高度2万mで宇宙のチリを粘着版で採取した所、1/100mmサイズの物が数個、その成分を調べると生命の材料である有機物が発見されたという、又それらのチリは毎年数千トンに及ぶ量が地球上に降り注ぎ、そのコズミックダストが生命の起源に役立っているという。それと同じ成分(左型アミノ酸)がぶどう酒醸造の過程で出来る酒石酸の結晶ルイパスツールにも見られるという。

 46億年前大量のチリによって太陽系が生まれ、微惑星が爆発を繰り返し大きくなって地球が誕生した。その地球が誕生する時の衝突で一気にアミノ酸は全て分解したがそのあと無数のチリとなって宇宙から地球に降り注ぎそこから生命の元であるアミノ酸を貰う事になる。

 4億年前やがて生物は海から陸上に上がり何種もの多様な生物が誕生し又絶滅し進化し今日につながっているという。その途中で生命が絶滅したであろうことが裏づけられる貴重なデーターをアメリカのワイリー/ポーク博士が発表している。3,600万年程前の化石を調べたところ約1万年の間プランクトンが発見出来ないという、その事は生態系の食物連鎖から考えると全ての種は絶滅したと考えるのが常識的なところでしょう。

 その情景をシュミレイトすると直系5km程の彗星が地球に衝突し、すさまじいばかりの破壊力を生み出しその爆発によって生じた温度は6万度にも及ぶ、10数億トンの岩が砕け散りその勢いは宇宙にまで届き、その数分後には岩石やチリが降り注ぎその衝突によって爆発を起こし大火災が発生、そして全てのものを燃やし尽くした後にはチリや灰が舞い降り、そしてそれらが上空を覆い、太陽をさえぎりやがて地球は極寒の地となり氷河期が訪れたという。このような天体衝突を繰り返しながらむしろそれをバネにして生命の誕生、進化を遂げて来たのだという、気の遠くなるような話です。

 一気にメモを取ったのでいくつか間違い個所があるかもしれませんが、そこは悪しからずご了承下さいませ。


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