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遂にローゼンクランツアウトバーン開通


 お客様から頂いたメールです。


 ----- Original Message -----
 From: T
 To: <info@rosenkranz-jp.com>
 Sent: Tuesday, March 19, 2002 3:51 PM
 Subject: 遂にローゼンクランツアウトバーン開通


 3月16日午後10時30分、プリ、パワー間の開通を以って念願のローゼンクランツアウトバーンが開通しました。通行第1号はブラジルのボサノバの開祖の一人ジョアン・ジルベルト様で、愛車?のギターとパーカッション奏者様がご一緒です。

 スタートするなり道路がスムーズで非常に走りやすいことに気がつきます。この道路は単に直線で最短、最高速を目指して設計、施工されているのではなく適度に緩いコーナーも設けられており、バンク角も考えに考えぬいて傾斜が付けられているなど、単に速く走るだけでなく操る楽しみまで考慮に入れたものです。

 この楽しさは実際に走ってみないと分かりません。タイヤ、サスペンション、エンジン、ステアリング、ドライバー、パッセンジャーとすべてが喜びを共有しているのが分かります。シトロエンの謳い文句ではありませんが、まさに「地の果てまで」走っていきたくなる道です。

 と、ケーブルをアウトバーンに例えてみましたが、この数年間にまずはインシュレータをすべてローゼンクランツに、次はACケーブルが完了、そして信号ケーブルのローゼンクランツ化が残っていましたが、この瞬間をもって振動、電源、信号の経路がすべてローゼンクランツの理論で統一されたのです。(厳密にはACタップがまだ他社製)それまでは高速道路の一区間だけが開通せず、普通の国道を走っていたようなものです。

 話を音と音楽に戻すと、長い間愛聴してきたジョアン・ジルベルトの天才をこれほど顕わに感じたのは初めてです。ジョアンのギターは今までの爪弾くといった聞こえ方から、時にはギターを愛撫するような、またある時には乱舞するような弾き方をしているのが分かります。ギターに鼓舞されて彼の歌声はますます自由自在、融通無碍となり、12cmの銀盤を飛び出し、左右のスピーカー間2mを超えて、まるでジョアンが幽体分離でもしたかのように、今そこに在るといった様子です。

 「彼は電話帳を読んでも音楽になる。」と言ったのはマイルス・デイビスですが、まさにそのとおりです。ボサノバという音楽を雰囲気で聞いている人はこの音を聴けば眼を見開く、否、耳孔が左から右へとスーッと抜けるような気がするでしょう。ここで聞こえてくる音はそんな音です。

 貝崎さんは常々、雑誌におけるケーブルテストの在り方に疑問を呈しておられますが、そのことを実証するように、今回はそのおかしさと反対の素晴らしさを実感しました。本当にありがとうございます。


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