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音楽の宝庫の時代と私の関係


 50〜60年代に魅せられる

 JAZZを聴くほとんどの人達が口を揃えて言うことの一つに、50年代後半から60年代初期のものを好んで聴くというのです。確かに私も同じ感想を持っています。どのような関係からそう感じるのでしょうか?ステレオ方式が誕生した時と一致します。しかし、そうかといってステレオでなければ良くないかというとそうでもなく、モノラル録音でもいいものはいいわけですから、どうでも理由がそこにあるということではなさそうです。 

 命を燃やした音楽家とエンジニア達

 録音技術もドンドンと発達した時ですから、「音楽家」と「エンジニア達」がいい演奏、いい録音を残そうという気持ちがひとつになったのでしょう。そんな人達の音楽に命を燃やした生き様が何十年経った今でも、レコードやCDを通して聴く人々の心に感動を与えるものと思います。いつまでも色あせないでその熱き思いが伝わるということは、本当に不思議としか言いようがありません。恐らくみんな無心だったのでしょう。

 理にかなった録音方法

 洋の東西を問わず、戦争が終わって10年〜20年、日本に於いても歌謡曲全盛の時代で、やはり当時のものは音楽性豊かなものばかりです。録音方法というものが一番理にかなっていたことの証明だと思います。すべて一発録りで、、失敗したらやり直すという緊張感の中で、同じ空間、同じ時間、同じ気持ち、こうしたものが織り成した結果のものでしょう。

 映画と音楽に満ちた時代 

 アメリカに於いては、戦勝国となった世界の王者としての自信と誇りと風格に満ち溢れ、この時代は映画と並んで音楽の宝庫といわれた時代です。プレスリーのロカビリーに始まり、アメリカンポップス全盛の時でもあります。かたや、フォークソングや映画音楽あり、また、マンボやタンゴといった南米のラテン音楽も同時期に大ブレークしました。イージーリスニングといわれるビリーボーン、ヘンリーマンシーニ、マントバーニー等のビッグバンドも大流行しました。そしてベンチャーズのエレキブームも大変なものでした・・・。町中「テケ♪、テケ♪、テケ♪・・・・」。そうそう、マッシュルームカットのビートルズも忘れてはいけません。

 小遣い全てがレコード代

 こうして振り返ってみますと、改めて凄かったんだなぁと思います。その頃は、丁度私が思春期にあたり、1ヶ月分の小使い1.000円を貰ったその日に、1枚330円のEP盤を3枚買って10円しか残りません。それでも、3年間ほどそのような生活が続いたと思います。とにかく、むさぼるように音楽を聴きました。高校に入ってからは1.800円もするLPを買い始めましたからハッキリは覚えていませんけど3.000円くらいの小遣いだったのでしょう。

 私のエネルギーの根源

 当時の心踊るような気持ちが、私の身体の中にはリアルタイムで強烈に染み込んでいます。実は、そんな所が、今のローゼンクランツの商品開発の面で、大いに目に見えない形で力になってくれているのだと思います。そのエネルギーがある限り、私にとってこれからも更に有利に働いてくれることでしょう。


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